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黒い瞳35

解説と目次を御確認の上、おすすみ下さいませ。


〜約束〜


「笹さん!」
キョーコはスタジオに来たその姿に声を上げる。
同じアメリカでもニューヨークとロサンゼルスでは距離がある。
ブロードウェイの舞台がはねたら、そっち行くわねといっていた、出国時。
舞台が好評を博して、莉夜はニューヨークを離れられなかった。
訪ねると言っていたキョーコも、撮影が前倒しになったり、ライリーがあれこれと思いついたものが盛り込まれたりで、1日かけての移動ができなかったのだ。
「あれ、京一くんは?」
「今、倖一が構い倒してるわよ。」
にっこりと笑う莉夜にキョーコはふふと笑いをこぼす。

莉夜を前にしてキョーコは、「日本に帰る」という事がより実感をともなって迫ってきたと感じた。
親しく話す日本語も久々なのと、なによりあの懸命だった4年を思う。
「良かった、前に会った時よりいい顔になったわね。」
「そうですか?」
「うん、ま、みんな心配してたのよ。4年は短いようで長いでしょう。」
さらりと言う莉夜をキョーコは見つめる。
この人との関わり。
久遠、、蓮と一緒に並んでいた姿に苦しんで。
なのに、彼女が抱えていた思いはまるで想像しないもので。
キョーコが羨む容貌のうちに抱えていた、闇。
その闇が、社といるうちに形をかえていった4年。
「出逢うべくして出逢ったんだって、思う。」
二人がそう言って、交際をキョーコに告げてくれた日。

「すいません、ロスに社さん引き止めちゃってて。」
「何言ってるの?あの人のライフワークだから、いいのよ。」
「え?ライフワーク?」
莉夜が笑った。
「キョーコちゃんは私を知っているから、、理解してくれると思うけど。倖一は「敦賀蓮」が好きなのよ。」
あ、とキョーコは思う。
莉夜は「敦賀蓮」に似ている。
久遠がなりたくて、一生懸命に作り上げてきたその姿に。
その作り上げる過程に社はずっと関わってきた。
「だから、早く結婚しなさいよ。」
「へ?」
「でね、女の子を産んでくれるといいんだけど?」
莉夜が茶目っ気たっぷりに言う。
「は?」
「京一はいい男になると思うのよ?」
ふっと顔を廊下に向けた莉夜に、キョーコはそちらを見た。

京一を抱いた久遠がいる。
この前は抱き上げる事もなかった赤ん坊を、少しぎこちなく抱いていた。
それでも、その顔を覗き込む表情は、とても優しい顔をしていた。

子供

二人の間に、産まれてくる子供。
その姿が、見たい。

「ふふ、許嫁はいいことないので、約束しませんよ?」
キョーコは久遠をみたまま、莉夜に言う。
「あ、そうだった。」
莉夜もまた、落とさないでくれと久遠にハラハラしている社をみつめる。
「幼なじみも、イマイチかなぁ。」
「うふふ、運命の出逢い、演出しちゃおうかなぁ。」
ふふふ
キョーコと莉夜が笑う。


***

「子供、何人欲しい?」
久遠の腕のなか、ちいさくキョーコは聞いた。
びくり
震えた身体。
「二人以上かな。」
くすっ
「キョーコ、それって?」
「未来の、はなし。」
「うん、素敵な未来だ。」
久遠がキョーコの髪を撫でる。

「結婚、しよう。」
キョーコの眼を見つめて。
久遠の眼を見つめて。
「はい。」

二人は微笑んで、そして、唇を重ね、躯を寄せあった。

「いつも、どんなときも、君を敬い、供にあると、、久遠の名に誓うよ。」
「誓います。」

「約束だ。」
「やくそく、です。」





*****
長かったですねぇ。←煮詰まって休憩が長かったのです。
次回はフィナーレ。

もう、いろいろ盛り込みすぎて収拾が。
社さんの「ライフワーク」、許されるなら、番外編で書きたいです。
なんで笹さんと結婚になったのかとか。(オリキャラだけど。)


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