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時には昔の話を 7

このお話のキョーコさん蓮さんを落ち着かせてください!
それがカウンター12345を踏んでくださったカレーリーフ様のリクエスト!

12

えっと、仲直りまでの道程、しばらくおつきあいくださいませ。



パタン
隣の部屋のドアが閉まる音がして、そして静かになった。
早朝。
蓮は眠れずに隣の部屋の壁をみては、ため息をつき、立ち上がってはためらって、を繰り返していた。
そのうちに窓の外が白み始めていた。
キョーコはちゃんと仕事にむかったんだな、蓮は少し複雑な気持ちになる。

朝日が入る大きな窓。
ここからの眺めが一番「コーンの森」に似ていて好きなのだとキョーコが笑っていた。
その部屋を彼女は蓮の部屋にしてしまった。
自分の居室にしたらいいという蓮に、全く使わないわけじゃないですよ、と言う。

一緒に過ごせる時間を作る。

単に生活のための仕事なら、もっとセーブしたっていいのだ。
年間1作とかそういう俳優だっている。
ただ、蓮にはそれができない。
「もっと演じれるはず。」
賞レースの常連になっても、満足できない、何か。
オファーがあれば、その何かのきっかけになるかもしれないと受けてしまいたくなる気持ち。

「日系だからなのか?働きバチっていわれてんぞ。」
マネージングチームのニックが、俺達はちゃんとオフは取らせてもらうからなと言う。
「それとも何か、京子が働けっていうのか?」
「違う。」
さすがにそれにはムッとしたが、キョーコが仕事について何か意見することはないなと思い至る。

「ちゃんと食べてますか?」

それはもう30年ずっと信用してくれない、食事のこと。
それだけは律儀なぐらい気にかけてくれる。
自分の撮影で利用したケータリングサービスが質が良いから、今度試してみたらとか。
マネージングチームにそれとなく食事の手配を頼むとか。
・・・だからベスは結婚しろというんだ。

「結婚」

自分とキョーコが式を挙げる所は何度も夢に見た。
キョーコが仕事でウェディングドレスに身を包む度、デザインの細かい所が気になって、本当の式の時はかなり入念に用意しようとか、派手なパーティーにするか、ひっそりと落ち着いた2人だけの式もいいなとか、もうそのバラエティには自分でも呆れるほどだった。

なのに、その先が浮かばない。
どこで、どうやって生活していくのか。
子供?

お互いに幸せな子供時代とはいえなかった。
だからこそ、巡り会ったのだけれど。

俳優と女優。
それなりに名も知られた2人の間の、子供。
自分がそうであったように、また、それに苦しむのではないかと危惧する気持ち。
自分の子供には、あんな思いをさせたくはない。

そして、子供のためにキョーコが女優の仕事をしない、それは厭だった。

・・・いつもいつも煙にまく。

キョーコは子供を望んでいるのか、とか。
女優の仕事を辞めたいのかとか。
その話には向き合おうとしなかった。
キョーコが結婚を望んでいるようにも思えなかった、から。

・・・都合のいい女。

好きになった子が、自分を好いていてくれた。その幸せ。
好きになった子が、どんどんと女優として磨かれていく、その誇らしさ。
会えば自分だけを求めてくれる存在。
そういう幸せにずっと浸ってきた。

どうして、俳優の仕事をセーブできないのか。
キョーコに会う為に、仕事から無理して日本に来たりするくせに。
何が。
どうして。

「別れようってこと?」

自分の口から飛び出した言葉に傷つく。
キョーコと別れる、そんなこと一度も想像しなかった。

・・別れるなんて言われたくなくて、言い争うのを避けた。
・・いい争いになりそうな事を話題にしなかった。

「初めて、ケンカしたのか。」

キョーコが何か思い詰めたように話そうとするたび、
「君は大丈夫。」
そう言って抱きしめてきた。

大丈夫じゃなかったのは、、、自分。
俳優でなければ、キョーコに愛想をつかされそうで、
俳優でない自分を見てくれる唯一の、、存在に、どうして。


琴南さんが結婚して、出産する。

親友のその慶事に、キョーコが自分自身について考えないわけがない。
それを、俺は、、
・・不破が来ている、それに腹をたてた。


どう謝ったらいいんだ。
君に嫌われたくないんだ。




*****
すいませんっ!!!
はるうららな暖かい気持ちなのに。
すごくへたれた40男・・・おいおい〜です。


なんていいますか、、
キョーコちゃんも蓮さんも
「幸せな家庭」の理想像が高すぎて、勢いでは結婚できないんじゃないかという妄想。




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やはり、簡単には行きませんねえ。

こんばんわ。難しいお話、moka様がどうやってまとめてゆかれるのか、ハラハラしてしまいます。←失礼極まりない、と思っておられたら謝ります。ごめんなさい。いえ、単に長すぎた春、というだけでもうまくいかないことは沢山あろうに、三十代後半で経済的に自立している女性となると輪をかけて難しいような。こういうのをバリキャリとか言いませんか?もちろんキョーコちゃんなので、本質はまじめ一途、遊んだりもしないと思いますが、実はバリキャリタイプは貴島さんの方が合うような気さえしてきます。肩の力を抜いてくれそうな軽妙さがそう感じさせます。すみません、こんなことを書いたら袋叩きに会いますよね。悩ましい局面、如何に抜け出すか次回に期待しています。どうもありがとうございました。

Re: やはり、簡単には行きませんねえ。

> Genki様

コメントありがとうございます。
もうきっと8話をご覧いただいたかと思うのですが、かなりあっさりとまとまってしまいました。
バリキャリという意味ではモー子さんの方が当てはまるかなと。仕事を愛してるから。
このキョーコさんの場合、蓮さんのいない時間を埋めるために色々頑張ってしまって、、、という側面が大きいと思ってます。
好きだからこその思いやりが勝手な姿の押し付け合いになっての長い春。
ただ蓮さんもキョーコさんも貴島さんみたいな軽妙な友人が間にいてくれたほうが、楽だったんじゃないかなと思いますけどね〜
素敵なコメントをありがとうございました。
この2人の場合、結婚よりもそのあとどうしてゆくかが、ハラハラですね。そうそう生活変えられないと思います!
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場内整備を勉強しておりますが、不行き届きがあって申し訳ありません。何かのご連絡等は<読者様相談窓口>にコメントをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
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