久遠ノ姫 拾

タイトルは一見パラレルですが、映画タイトルなんですよ、と。
そして、噂の人魚フェア「リク魔人の妄想宝物庫」にて絶賛開催中!
参加作です!
でも人魚っていったら、やっぱりメルヘンな人魚姫♡な方は、フェア会場へUターン願います!!!

拙宅はひねくれマイナー道な妄想を繰り広げておりますよ!






「久遠?」
うっすらと蓮は眼をあけた。
間近に覗き込むキョーコの顔。
「よかった〜」
「?」
へなへなとキョーコの顔が離れて沈む。
抱いていた筈が、何かがちがう。
キョーコは蓮の腕の中ではなく、ベッドサイドの床に座り込んでいる。
その表情は半ベソ。情欲に上気した名残もない。
部屋は明るく、窓の外は暗い。
「あの。。」

ゆっくりと蓮は上体を起こして気づく。
Tシャツにパンツ、ちゃんと服を着たまま。
「キョーコが着せてくれた?」
床に座り込んだキョーコもちゃんとウェアを着ていて、バスローブ姿ではない。
キョーコは困った顔になっている。
「あの、、、抱きしめられたまま、えっと、眠られたというか。」
蓮はぎょっとする。
「眠った?」
「いえ、、あの、、下敷きになって苦しくて、呼べど叩けど反応なくて。」
「気がつかれなかったら、社さん呼ぼうかとしてました。」
キョーコの表情は心配そのものに変わってくる。


熱もない。
以前のカーアクションのアクシデントの時のように、手が冷たくなっている訳ではない。
ただ、呼べど、揺すれど、返事もなければ眼を開かない。
キスして、首筋に埋もれたまま。

「敦賀さん?」
「蓮さん?」
「蓮?」

最初はいじわるだと思ったのだ。
名前を呼んでくれなきゃ、やだ、と思い出したように拗ねるから。
ただ、いつもならキョーコにのることのない体重が、ずっしりとかかってくる。
「うそ、、、どういうこと?」
人を呼ぼうにもこれではどうにもならないと、ずるずると躯をずらして、ベッドサイドに落ちた。
顔を軽くはたいて、腕をつねっても呼吸だけ。
思いついて、
「久遠?」
と呼んだら、眼が開いた。


「ひょっとして、ずっと眠れてなかったんですか?」
キョーコがだんだん申し訳なさそうに小さくなってしまう。
蓮は蓮で、眠ってしまったつもりもない。
可愛らしい申し出に喜んで、どちらかというと性急すぎたかと思っていたぐらいなのに。
身体には倦怠感すらある。
ただそれを口には出せなかった。
「まぁ、その。夜中に眼は覚めてたから。」
蓮は心配かけまいと、睡眠不足のせいにするつもりになる。
「ごめんなさい。私の寝相が悪いとか、その。」
キョーコが真っ赤になる。
「それはちがうから。単に夢見が悪いというか。」
蓮は蓮で動揺を隠そうとするために、完全にキョーコを言いくるめられない。

夜中に起きるのは「千世」との淫夢。
「千世」はキョーコなのに、キョーコで無くなる瞬間がある。
だから眼が覚める。
・・感触が変わる、、。

「夢見が悪いだなんて、、あの、一緒に寝ないほうが、、よかったり、しませんか?」
語尾に行くに従って小さくなってしまうキョーコの声。
「それは、ないよ。」
蓮は微笑んでみせる。
「君がいないと、眠れないから。」
キョーコを抱き上げて、ベッドに横たえる。

「窓、、締めていいかな?」

波の音に攫われるのかもしれないと思った。
蓮は窓を閉める。
キョーコが心配そうに見つめているのを感じて、笑顔をつくって振り返る。

・・・役がこうまで抜けないことはなかったのに。

キョーコの横に滑り込んで、蓮はその頬に口づけた。
「ちゃんと眠るよ。おやすみ」
「はい、おやすみなさい。」
抱き合うのではなくて、指を絡めて握った。
・・堕ちていかないように。



*****
蓮さん大丈夫なんでしょうか?
ていうか、キョーコちゃんは普通??

さあ映画のストーリーはどうなってんだ??

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