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黒い瞳 31

〜遠慮〜



「美味しかった!」
キョーコはセズにハグする。
賑やかな店、でてくるお料理はくどすぎない。
雰囲気が、なんとなく懐かしい「だるまや」を思わせた。
セズのキャラクター的に似合ってもいたが、意外でもあった。
「喜んでもらえてよかった、驚いたろ?」
「少し。」
キョーコは正直に答える。
スターが通うような店じゃない。
「俺、かしこまったの苦手でさ。」
とはいえ、こんな有名人がふらふらしていれば、人目につきすぎる。
・・奇行の俳優。
理由はそこなのかもしれない。

「久遠もふしぎだよな。眉を顰めるかと楽しみにしたのにさ。」
セズがきりだした。
「眉を顰めるって。」
「ほら、バーガーショップとか、行きそうにないじゃん。」
キョーコも思わず頷く。
そもそも、ロスのバーガーショップなんてボリュームがありすぎて、食べられるとは思えない。
「あの量ちゃんと食べられるんだったら、行くよ。」
くくくっとセズが笑った。
「確かになぁ。ひょっとしてキョーコより食べないんじゃないのか?」
「・・・。」
「凹むな、そんなことぐらいで。」
セズが笑い続ける。
「じゃ、また、明日な。」


「ふふ、セズって。」
キョーコが笑う。
「セズって?」
久遠がちょっと不機嫌をまとう。
「一回り上って感じがしないんですよね。」
「やんちゃな感じ?」
気を取り直した久遠の声。
「そうなのかな。」
キョーコが小首を傾げる。
「キョーコも、なんだかくだけた感じだね。楽しかった?」
「うん。」
キョーコはわざと、そう答えた。
いつもなら、「はい。」といってしまうところを。
ちらりと久遠の様子を伺うと、顔が赤くなっている。
・・え?
「なんか、いいな、その感じ。」
「そう?」
キョーコはちょっと頑張って続けてみる。
「すごく、キスしたい。」
「は?」
キョーコは眼を見開き、そして、笑った。
「家まで、おあずけ!」
「ええっ。」
久遠の顔が置いてきぼりの子犬のようになる。
「だって、社さんにいわれてるもの!」
たたっとキョーコが久遠から離れる。
「まって、キョーコ。」

「すごく、可愛い。」
「また、可愛いって、私子供じゃ。」
「うん、知ってる。子供ってことじゃなくて、かしこまらない感じ、凄くいい。」
玄関を入ってすぐに、久遠はキョーコを抱きすくめる。
「ほんとに?」
キョーコも頬をそめる。
・・並んだ感じ?
「うん。」
髪に落ちた口づけが、耳に鼻に、唇に降りてきた。

・・・遠慮なんか、しないで。

それはどちらの呟きだったのか。

もつれあいながら、お互いの服を剥ぎ取りながら寝室へ。
転がり込むようにベッドに倒れる。

「すごく、いいね。」

くすくすと笑いながら、お互いの身体に触れる。
瞳をあわせて、唇を重ねて、、絡める。

身体は何度交わしただろう。
言葉は何度かわしただろう。
気持ちを何度かわしただろう。
でも
察しあうばかりで、

察することが愛することに思えて。

でも、言葉使い一つ、
変えてみたら、
遠慮が、みえた。

もっと
もっと
教えて?

もっと
もっと
知って?

そろっと隠れていた「のぞみ」が恥ずかしそうに顔をみせた。



******
久々の再開です。
もう、あとはデロ甘一直線のはず。

憧れの人、別世界の人って距離感を、ちょっとづつ埋めてもらいたいなって。
ほんの些細なきっかけで、掴んでいけるように。





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