スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2

時には昔の話を 3

かなり久々の、、、
軽妙な大人バナシになればいいな。アラフォーな蓮キョ!
以前のお話は、こんな感じで12
その設定、許せるお方はどうぞ。




「アンタの負けね。」
奏江のため息まじりの声。
「仕方ないわ。」
キョーコは苦笑しながら、ソファーから立ち上がる。
奏江はティーカップに手をのばして、キョーコの後ろ姿をながめる。
向こうから来る長身の男の表情を、よくみてやろう、などと思いながら。

「ようこそ、いらっしゃいませ。」
キョーコがニッコリと微笑んで、相変わらずのお辞儀をみせる。
「・・・・。」
蓮はそれを首を傾げて見つめる。
「あの、、何か?」
「あいたかった、とか、おかえりなさい、とは、言ってくれないんだね。」
キョーコは眉を少しひそめる。
「当ホテルをご贔屓頂き、まことに、ありがとう存じます。」
ホテルオーナーのきらっきらな営業スマイルを、少しふて腐れた物言いの相手にぶつける。


『敦賀蓮』のマネージングチームのベスが呆れたように、そしてヒステリックに、国際電話を寄越してきたのは2月前。
彼の誕生パーティーへの不参加への抗議電話。
40歳。区切りの歳よ?、とベスが言うのは解るし、キョーコもそうは思っていた。しかし、キョーコのスケジュールもかなりおせおせで、ロスにはとてもいける状況でなくなってしまったのだ。
ベスも情報は掴んでいるのだろう。明日から移動で連絡が取りづらくなることを。この電話の時点でキョーコはパリにいたが、撮影は、エジプトの都市部ならまだしも、砂漠にほど近い辺境。半年前には2月までかからない筈のスケジュールが、撮影開始がのびたために、2月直前に現場入りだ。
それがわかった時にキョーコは蓮に電話をいれた。
「ごめんなさい。」
電話の向こうで、黙り続ける蓮にキョーコが言えたのは、その一言だけ。

「いつになったら、俺を許してくれるの?」

返ってきた言葉に、キョーコはまた言葉を失う。
許すとか、許さないとかじゃ、ないのだけど。
蓮は、何かあるとそれを言う。
「ごめんなさい。」
キョーコはそれに対して何も言えない。
「うん、そうか。」
そうやって終わった電話。

そして、ヒステリックなベスの恨み言をキョーコは聞かされることになった。
パーティーはやらない。春先は仕事しないと蓮が言い出して、梃でも動かないのだという。
来れない事情はわかるけど、キョーコがなんとかしてよ!
蓮はキョーコの言うことなら大抵は聞くんだから!
キョーコには悪いけど、結婚のサインぐらい仕事だと思ってしてやってくれって思うわよ!
どうして、そんなに意地っ張りなのよ!
「で、春先はどうしても貴女のホテルに滞在するんですって、そのぐらいは面倒みてちょうだい!」


このホテルの話を頂いたのは5年前、拠点を持てると、とても嬉しかったのをキョーコは覚えている。
家は帰れない時間が長くなると、ひと気が無いのに埃だけが積もって、帰ってきた自分が疲弊するのだ。蓮はハウスキーパーをいれればいいというが、そういう感覚を持てなかった。それが、ホテルだと、いない間でも建物の中で動く人がいて、キョーコが帰ってくれば、出迎えてくれるスタッフがいる。
旅館で育ったというのもあるかもしれない。
喜んでホテルの話をするキョーコに、蓮はいい顔をしなかった。
それが、ことあるごとに訪ねてくれるようになって、ここ最近はこのホテルでばかり会っている気がする。


「ご贔屓ね、、。」
蓮はキョーコの営業スマイルに内心ため息をつく。
河原での出会いからカウントすれば30年。すれ違いぶりは見事だったと思うし、なんだかんだと男女の関係になってからも結婚に至れずの今日。
20代のころは面白がられていた関係もあまりの展開のなさに、パパラッチにも飽きられてきた。事実婚という言葉で世間には認知されているらしい。
「孫の顔」
両親がうっかりもらすその単語にも、慣れてきてしまった。
キョーコにも自分にも他という選択肢はないというのに。プロポーズをさせてもらえないまま20年近く。
なにがこうさせてきてしまったのか、蓮にはわからない。
ハッキリわかっているのは、10年前。キョーコの26歳のバースデーパーティーで乱闘騒ぎを起こした事。しかも、あれは彼女が酔った俳優に襲われたから庇った結果で、そもそもその俳優の素行の悪さは知られていたから、蓮にもキョーコにも悪評はたたなかった。そのかわり、二人の関係が取りざたされて、ただでなくても素が謎の女優「京子」はパパラッチの標的になり、神経を尖らせることになった。
そう、今も、営業スマイルになっているキョーコの怒りのポイントがわからない。

「ベスにさんざん怒られたんですよ?」
「あ、、それは、ごめん。」
キョーコに祝ってもらえない誕生日なんて、意味が無いとぼっそり言ってしまったから。
「しかも、スタッフ振り切って来日とか、危なすぎます!」
「ごめん。」
蓮はうっかり微笑んでしまう。こうやって、キョーコに心配されるのが、嬉しいのだから。
「笑い事じゃないです。」
・・おいくつになられたんですかっ?
キョーコは、むぐっと言葉を呑み込んだ。

「お部屋にご案内、させますね。」
「君の部屋でいいよ。」
「お客様ですから、いいお部屋ですよ?」
「じゃ、君が案内して?」
夜の気配をまとって耳元に囁けば、頬を染めるはずのキョーコが、営業スマイルのまま。
「申し訳ありません。来客がありますので。しかも、お連れ様がお困りのようですわ。」
・・・ようですわ?
キョーコらしからぬ言葉。
だから、怒っているのだとはわかる。
蓮はとりあえずひくことにした。





*****
こんな感じって、許可でしょうか??
ぷすぷす喧嘩しながら、昔の話。
なんで結婚しないのかしらねーと周りは呆れている模様。

キョーコさんの前ではオトナ気ない蓮さん、、、。
そして、嵐を呼ぶ男が。と予告。
でも不定期更新でごめんなさい?

関連記事
web拍手 by FC2

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

ホテルの所在地は日本なんですね?

こんばんわ。シンクロ、その他のお話もフォローさせて頂いていました。『時には昔の話を』が、ゆったりしていて好きなので、更新されて嬉しいです。当初ホテルの場所は東南アジアの何処か、暖か目の場所かと思っていました。蓮の花と午後の、暮れ始める前ぐらいの時間帯が似合うような。とにかくキョーコさん(このお話はキョーコさんと呼びたくなりますね)とホテルの女主人なんてカッコ良くて似合いです!蓮さまはキョーコさんよりも幼くて、大人になり損ねたオジさま風ですね。まだまだ序章なのかな、という印象ですので、これからを楽しみにしています。ありがとうごさいました。

Re: ホテルの所在地は日本なんですね?

> Genki様

東南アジアのホテル、、いいですねぇ。蓮の花、、庭園に咲かせてあげたいです。
海が見える所は、ちょっとイメージしていました。
大人になり損ねたオジさま!はい、もうずっと王子様でいていただく感じです。
大人恋愛小説っぽくなるといいなで、少しづつ物語れたらと思っていますので、また、おつきあいいただければ幸いです。
message
場内整備を勉強しておりますが、不行き届きがあって申し訳ありません。何かのご連絡等は<読者様相談窓口>にコメントをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
最新記事
counter
カテゴリ
flyaway news twitter
ブログとHPの更新状況とちょっと呟き フォローはご自由にどうぞ!(フォロー返しはあまりないかも)
Link
上部のサイト様は相互リンクいただいてます。 マナー携帯でご訪問くださいませ。 下部のサイト様は大好きサイト様で、リンクフリーに甘えさせていただいてます!!
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。