スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2

時には昔の話を 2

はい、今回は蓮さん出てきます。
まだまだプロローグ的で、すいません。長いだけかもよ。



「あの、そんなにずっと黙られていると、いたたまれないです。」
ハンドルを握る青年は、助手席にチラと視線を送る。
助手席に座る男は、その言葉すら頓着せずに窓の外を眺めている。
外は夜闇。
・・窓の外の景色なんてみえないよな。
車のヘッドライトだけが道を照らす。
「怒っているんですか?」
「、、、黙っていてくれないかな。浸りたい思い出もあるんだ。」
やっとかえってきた返事に、北村はホッとする。
そして、道の前方に門が見えた。
これで二つ目のゲート。
、、ちょっとした要塞みたいだ。
モニターで車のナンバーを確認しているらしい。
ゲートで少し止まって待てば、開く。


ホテル・アイオライト
そこへ一泊つきで運転手をするようにと上司から言われたのは先週のこと。
「え、俺がですか?」
「お城で美味い食事、いいぞぉ。」
「うえっ、俺そんな上品は無理っす。」
北村の回答に、社の表情がかわる。
「お前、マネージャー業なめてるのか?接待とかどうすんだ?担当俳優に恥かかせるようなら、、うちには要らない。」
昨春LMEに入社した北村は、社主任のアシスタントをしていて、まだマネージャーの仕事にはついてない。
あっちにもこっちにもテレビで知った顔がいて、戸惑うこともようやっと減った今日この頃。
「すみません。で、どなたの運転手なのでしょうか?」
「蓮。」
「はい?」
「敦賀蓮。人あたりはいいから、道中仲良くな。」
社の言葉に、北村は何と返せばいいのかと固まってしまった。
、、道中仲良くな、、って、あんなスーパースターと二人仲良くってどういうことだよ?
てか、日本にいるのか、、。

「お前の入社動機、蓮だったからな、少しは感謝しろよ。」
社が机から北村を見上げる。
、、そっか、社さん、敦賀さんのマネージャーだったんだよな。
ちなみに、北村が物心ついた時には敦賀蓮はアメリカの俳優だった。
なんで日本名なのかと思っていた俳優。日系だと知ったのは、調べたからだ。
あ、スゲえと思ったのは、アメフトの映画だった。北村はアメフトにはまって、グランドを走り回ってたから、チームメイトとこれでアメフトの人気が上がるといいなと期待したのだった。
・・スタントなしであのプレイはないよなぁ。
そこから、かっこいいと思って情報をたどった。
実は日本でのキャリアが割と長くて、素が金髪碧眼なのに黒髪黒眼だったのも度胆を抜かれた。
だから、そんな二重に役を演じるみたいなことをさせたLMEという事務所に興味が沸いたのだ。

「よろしくお願いします。」
敦賀の前で頭を下げた北村は、恐る恐るその顔を見る。北村も身長はあるから、見上げるほどでかくはない。
・・にっこりしてるけど、目が笑ってないよ、怖え。しかも何で黒髪なんだ?撮影とは聞いてないけど。
「おとなげないなぁ、北村がびびってるじゃないか。」
社が人の良い笑顔で話しかける。
「社さん、俺、オフで来てるんです。」
「知ってる。」
「一人でいけますから。」
「こいつは一泊でこっちに戻るから、気にするなよ。」
「いや、そういうことではなくて、運転。」
「ニックとベスとヤンから散々お願いされたし、、、キョーコちゃんからも、だ。」
「・・・。」
北村は敦賀の表情がちょっと固まって、ほんの少し和らいだのを見た。
「強硬スケジュールで来たんだろ?」
「北村はカースタントもしてるぐらいだから、運転は安心しとけよ。」
それでも敦賀は、納得はしていなさそうだったが。
「北村、頼むな。」
社がにっと笑いかけ、敦賀はしぶしぶ助手席に乗ったのだった。
ちなみに、車は敦賀氏所有のスポーツカーである。

・・キョーコちゃんて、「京子」だよな。
行き先のホテルオーナーにして、これまたLMEの「生ける伝説」
・・そういや、敦賀さんの唯一のスキャンダルの相手、、だよな。
・・唯一って、、40歳に見えないイケメンなのになぁ。
彼の謎めいたプライベートは、奇妙な噂をあれこれ浮かばせては消えていた。
・・あれ10年前だったっけ?「京子」の相手役を殴ったとかいう話。

「君は何かのスポーツやってたのか?」
車を走らせて30分後ぐらい。カーラジオの音だけが流れていたところに声。
「アメフトです。ちょうど高校でやってた時に、映画みました。」
「そうなんだ、、ありがとう。」
これで、会話にもならずまたラジオの音だけになる。
普段はお抱え運転手でSPつきの移動をするような人が、助手席で知らない人間の運転に身を委ねのは、緊張感あるだろうなと思っていたら、寝ていた。

不思議な人だな。


「お待ちしておりました。」
車寄せで車を止めれば、さっと挨拶をする制服姿の男。
たじろぐ様子などみじんもなく、敦賀が車を降りる。
「お部屋になさいますか?」
「いや、彼女は?」
「広間でご歓談中です。」
「そう、挨拶ぐらいは許されるのかな?」
「上杉夫妻ですから。」
荷物を下ろしながら、北村が聞けたのはそこまで。
敦賀はスタスタとホテルに入っていってしまう。
・・当然ちゃ当然だけどさ。
「キーをお預かりします。」
北村は制服のその男に車のキーを預けると、荷物を抱えて、敦賀の後を追った。


*****
ちょっと楽しくなってます。
[name]の後日談にもなるのかなぁ。
関連記事
web拍手 by FC2

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

このお話も続きが楽しみです!

こんばんわ。大人になった二人のお話、余裕のあるmiddle age...安心して読めそうな雰囲気のあるお話ですね。こちらの更新も楽しみです。切ない蓮キョもハラハラして読めるんですけど、こういう余裕がありそうなお話は空気の色も違うみたい。セピア〜落ち着いたピンクのイメージで読んでいます。勝手に。ブランコもとても面白いです。ごめんなさい。違う話のコメントに書いてしまって。またの更新を心待ちにしています。ありがとうございました。

Re: このお話も続きが楽しみです!

> Genki様

こんばんは。
空気の色も違うと言って頂けて嬉しいです。
セピアは意識しているので、なんというか、喜びです!
この先もホッとしながら読めるお話になればなと思ってます。
ただ、えっ、ウソ、あれれ、、、はあるかもしれません。

ブランコ、面白いと言っていただけてホッとしてます。
このお話は受けない覚悟で書いてますので。。

こちらも楽しいです。」

[name]は結構長編なので、まだ読めていませんが、我慢できずこちらを先に読んじゃいましたー!早く読破したーい

Re: こちらも楽しいです。」

魔人sei様

あ!nameの内容は出てくる予定ではないので、大丈夫なはず。
うちの長編はname以外がほぼ終わってないから、なだけともいいます・・・・

message
場内整備を勉強しておりますが、不行き届きがあって申し訳ありません。何かのご連絡等は<読者様相談窓口>にコメントをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
最新記事
counter
カテゴリ
flyaway news twitter
ブログとHPの更新状況とちょっと呟き フォローはご自由にどうぞ!(フォロー返しはあまりないかも)
Link
上部のサイト様は相互リンクいただいてます。 マナー携帯でご訪問くださいませ。 下部のサイト様は大好きサイト様で、リンクフリーに甘えさせていただいてます!!
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。