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時には昔の話を

タイトルで気づかれた方、はいそうです。
「mokaのお楽しみ」でぼやいたあの話。ちょこっと書いてみました。




「京子さんはお庭かしら?」
未來は受付の冴木に尋ねた。
「ええ、お茶の時間ですから。」
ホテル・アイオライト
瀟洒な洋館で客室数は多くないが、オーナーである京子の提案する料理が評判の、どちらかというと、オーベルジュだ。
新鮮な素材の料理を良い空気とともに頂いてください、というコンセプトだから、交通の便は悪い。
「お客様もご一緒なの?」
少し口を尖らせた未來に、冴木が苦笑する。
「お一人ですよ。」
その言葉に未來は満面の笑みを浮かべた。
「じゃ、お邪魔してもいいのよね?」
「どうぞ。」
オーナーとはいえ、京子の本業は女優だ。日本人という殻に閉じこもらない才能で、映画を中心に活躍している。30代になってから、作品数をある程度絞るようになって、休暇はこのホテルで過ごしている。
ホテルは彼女の熱烈な支援者だった未來の祖父が、京子に贈ったものだ。
愛人だとか、陰では噂されていたらしい。
ただ、支援者は未來の祖父ばかりではないから、その相手全員と愛人関係にあったら、かなり大変なんじゃないかと高校生の未來でも思う。それだけもてるから結婚しないのかとか、誰か亡くなった人を想い続けてるとか、未來が想像する京子の恋はロマンチックなものだ。
春先は必ず長逗留する京子に、未來は会うのが楽しみで、泊りに来たのだ。
撮影の話、料理の話、、最近は恋の話もする。

「未來さん、いらっしゃい。」
にこりと微笑む京子に、未來はいつも頬を染めてしまう。
庭園の一角に設けた小さなガゼボ、それがあまりにも似合っていて。
おとぎの国のお姫様だと小さな頃は思っていた。
「こんにちは、京子さん。また、お邪魔しちゃいます。」
「未來さんならいつでも大歓迎よ。」
「そんなこと言うと調子に乗りますよ?」
くすくすと笑う姿は、未來の母と同じ歳にはみえない。母だって若作りだが、、36歳?
「、、どなたか待っていらしたんじゃ、ないんですか?」
テーブルにはアフタヌーンティーらしくのせられたスコーンなどが二人分。
「ふふふ。」
京子が蕩けるような笑みを浮かべて、木々の向こうに見える海を見つめた。

「私は、今、賭けをしてるから。

私がこの庭にいる時、その人が訪ねてきたら
今度こそ、その人を愛そうって賭けしてるの。

でもね、そのひと夜のお店にしか来ないわ。
日差しの中へはちっとも出てこない、、。」

「えっ」
未來が驚いて声をもらす。
、、、今度こそ愛そうって、賭け?
「これ有名なセリフよ、未來さん。」
イタズラっぽい笑顔の京子さんに、騙されたっと未來は思いつつ、やっぱり誰かが心の中にいるんだなと、ちょっとロマンチックな気持ちに浸った。
どんな人を待っているんだろう?
セリフみたいに、夜しか来ないなら、、お客様のどなたか、よね?
未來が知る限りの常連客を思い浮かべる。
実業家に、俳優に、、
誰でもおかしくないのよね。

ああ、昔、この人が王子様なんだって思った人もいたなぁ。



*****
妄想一発。
ご意見ご感想お待ちしてます?
拍手コメントは非公開設定になってるはず。
ブログのコメント欄よりは楽ちん仕様なので、よかったら、、、

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