その名前を呼ばないで・18

魔人様のリク罠を読んで広がった妄想ワールド。

いままでのお話はこちらから。
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キョーコの控室にトワがミチを伴って訪れた。
「ご飯食べてきましょ?あ、ミチも都合がついたから3人でいいかしら?」
二人がいつもの雰囲気だったので、キョーコもいつも通りに
「はいっ。」
と元気よくかえす。

食事がすんで、運転するトワはコーヒー、ミチはワイン、キョーコはミルクティーと、三者三様の飲み物を手にしていた。
トワが、微笑む。
「久遠、の名前ね。由来があるのよ。聞いてくれない?」
キョーコはきょとんとして、そしてうなずいた。
「うちの姉弟が「永遠」にちなんだ名前なのは、きっかけは「久遠」なの。」
トワが苦笑しながら、順番はめちゃくちゃねと付け加える。
「母がモデルをしてて、ジュリエナ・ヒズリと仲良し、、というか憧れてたのね。」
キョーコはえっと言う顔になる。
その名前は「先生」の奥様の名前で。
「やっぱり、、。キョーコちゃんは、久遠・ヒズリを知っているのね?」
トワはフッとため息をもらし、キョーコをじっと見つめる。
「直接は知りません。私、クーさんの息子さんの名前だっていうことだけしか。」
キョーコはクーが息子自慢をしていた情景を思い出した。
「ああ、そうなのね。」
ミチが納得したようなため息。

「ま、偶然とはいえ、私の名前がトワだったから、ジュリエナさんが息子の名前を「久遠」だと教えてくれて、母は浮かれたのね。男の子が生まれたら、「久遠」だって決めちゃったらしいわ。」
「そうそう、おとーさんはママに甘いから、文句なしだったわね。」
ミチが間の手をいれる。
「だから、あの子ずっと、久遠・ヒズリに勘違いされてきたの。」
キョーコは目を見開く。
「だって、久遠・ヒグチなのよ?英語やフランス語じゃ、同じに聞こえるでしょ。」

「勘違い。」
「本当の久遠・ヒズリは表舞台から消えてしまったから。」
トワの言葉の後でミチが苦笑いした。
キョーコはクーが項垂れた姿を思い出してしまう。
「勘違いってもね、金髪碧眼の美少年と黒髪黒眼のウチの久遠くんじゃ、、」
「エエッ」
キョーコはミチの言葉を遮った。
「久遠って、金髪碧眼なんですかっ?!」
ミチに掴みかかる勢いでキョーコは、半ば叫んでいた。
「見る?写真、あるわよ。」
トワがパウチされた写真を取り出した。
「ママの執念で持たされてるから。」

金髪の美女と黒髪のトワに良く似た美女が少年を挟んで写っている。

「コーン!」

キョーコの目から涙が溢れ出す。
妖精、じゃなくて、、ホントに先生の息子さんだったんだ、、、。
「え、何?キョーコちゃん会ったことあるの?」
キョーコはコクンと頷く。
、、、でも、亡くなっている、、のよね。
「じゃあ、日本にいるのかしらね。」
トワの声に、キョーコは頭を上げる。
「亡くなったんじゃ?」
「違うわよ、マスコミの前から消えたの。お墓もないし。」
「薬物中毒とかいろいろ噂されたけどね。足跡ぷっつり。ロシアか日本かにいるって噂。」

「ロシアか日本?」
キョーコが驚いた顔で二人を見る。
「ああ、ジュリエナさんはロシア人だし、クーさんは日本で活動してたでしょ。」
「だから、親戚のところかなとか。そんな噂。」
トワがキョーコを見る。
「キョーコちゃんが会ったことがあるなら、日本に来たことがあるわけだし。」
「コーンは日本語話せてます、、。」
「日本にいるなら、金髪碧眼は、、隠すわね。」
トワと未知の会話に、キョーコは動揺していた。
・・・あの夢は、、、まさか。
「髪は染められるし、、眼鏡か、カラコンかな。」
未知がメーキャップアーチストらしいコメントをする。
・・・まさか。
「まあ、ロシアかしらね。そのほうが目立たないもの。」
トワが話を締めくくった。

「それでね、うちの久遠ちゃんはその幻影に悩んできたのよ。」
「芸名って手もあるのに、意地になっちゃってね。」
「キョーコちゃんが、久遠と呼びたがらなかった、から、いいチャンスだったの。」
トワとミチが笑う。
「他に久遠という名前の人間がいるってこともだし、それでも呼んでもらえるようになれば、幻影に勝ったことになる。」
「まさか、本物と対決だったとはね。」
トワとミチが困ったような顔になった。

キョーコはトワとミチの会話が耳に入っていなかった。

コーンは、「久遠・ヒズリ」。
黒髪のコーン、は、敦賀さん?
だとしたら、
「その名前を呼ばないで」

それは、自分の名前だから。

あれは、本当に夢だった?
・・・・そうじゃない、現実だ。敦賀さんはどうして?

樋口君は、あそこにいた。

「だから、キョーコちゃん。久遠ちゃんは何があっても、「久遠」と呼んで欲しいの。」

突然飛び込んできた、トワのハスキーボイスに、キョーコは我に返った。







*****
駆け足展開ごめんなさい!
・・ウラ話?・・
モデル仲間とポラロイドぐらい撮ってそうだなと。
樋口ママはそのポラロイドを写真に撮って、娘にプレゼントしてます。

もう、魔人様の罠が奥深いのです。
『ヘアメイクアーチストグループの姉でヨーロッパからの帰国子女。』
この設定に最初、ただのニギヤカシかと思ったmokaですが、プロットをたてたら、とんでもない。ジュリさんを知らない訳がない!そういうことか〜〜とニマニマしてしまいました。
御期待とは違う方向にいってるかもですが、罠を堪能させていただいてます。
ありがとうございます。
・・・・読んでいる方も楽しめているとよいのですが。






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樋口ママさん、ジュリさんへの崇拝振りが素晴らしい!!

魔人の薄〜い妄想リクを、ここまでしっかり組み立て、広げていただき、有難うございます!!

ジュリママへの樋口ママのファン心で、久遠の名前がついたとは驚きです。

海外の方は呼びにくい名前は簡単にしたり、「そんなの発音できないぜ。お前は今日からジョーだ。オッケー?」とか、まったく別のを勝手に付けるかたもいるそうですから、ヒズリとヒグチなどの区別は難しそうですよねー。

樋口くん、ある意味金髪碧眼でなくてヨカッタですね。←ややこししぎる。


樋口姉弟と、キョーコちゃん、蓮。

意思の疎通が出来ていそうで、出来ていない彼等の混乱(?)は、キョーコが気付いたことで解決するのでしょうか。

続きも楽しみにしてます!

Re: 樋口ママさん、ジュリさんへの崇拝振りが素晴らしい!!

魔人sei様

> ジュリママへの樋口ママのファン心で、久遠の名前がついたとは驚きです。
ウヒョ、驚いていただけてよかった!

> 樋口くん、ある意味金髪碧眼でなくてヨカッタですね。←ややこししぎる。
ええ、金髪碧眼、実はちらーと考えました!ややこしくしてしまえぐらいの気持ち。ただ、日本で高校生のドラマなので、日本3:1フランスのクォーター少年になりました。姉さんズがいますしねー

いや、ホントに面白い罠をありがとうございます。
後数回で最終回ですが、樋口さんちの話を書き連ねたい気持ちです!
樋口ママとヒズリ夫妻とか。←スゴイ横道


無茶苦茶楽しんでます!

奥深い伏線に種明かし。 もうたまりません。溢れる思い、行き違い、気付き…大好物です( ^^)Y☆Y(^^ )続きを楽しみにしています。

Re: 無茶苦茶楽しんでます!

てるてるぼーず様

コメントありがとうございます(≧∇≦)
そこまで楽しんで頂けると、うはうはしてしまいます。

もう奥深いリク罠に翻弄されておりますが。
お楽しみくださいね!
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場内整備を勉強しておりますが、不行き届きがあって申し訳ありません。何かのご連絡等は<読者様相談窓口>にコメントをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
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