その名前を呼ばないで・7

魔人様のリク罠に妄想だだ漏れで始まりましたードタバタっぷりはまだまだ先になりそうな。
そんなわけで、前回までのお話、、
1・2・3・4・5・6






「キョーコちゃん?」
ツインテールのあの日の彼女が不思議そうに俺をみる。
「あなた、誰?」
「コーンだよ。」
フルフルと首を振ったのは最上さんで。
「あなたじゃない。」
「え?」
「ダメですよ、からかっても、私知ってるんです。」
ニコニコと笑いながら離れていく彼女。
「だって、ほら。」
パタパタと走って行ってしまう、彼女の前には。
「久遠!」
呼ばれて微笑んだ男に、腰を抱かれて楽しそうに歩いて行ってしまう。

「待って!久遠は俺だ!」

ガバッと蓮は飛び起きた。
伸ばした手の先には見慣れた壁があって、自宅の寝室だと知る。
汗が髪を張り付かせて、気持ち悪い。
・・・夢、か。
腕をばたりと落として、息を吐く。
ふっと自嘲する。
「俺が久遠だなんて、名乗れないくせに。」
・・・名乗る訳にはいかないんだ。
・・・なのに、呼ばれて心踊ったのは。
重い身体を引きずるように、バスルームへ行く。


シャワーで少しは厭な気分が晴れたと思ったのに、リビングを見て、蓮は表情を曇らせた。
広げたままのDVD。

「最上君もいい加減ラブミー部を卒業させてやらんとなぁ〜」
ローリィーがにまにまと笑っていた。
「樋口君もせっかくの逸材だしな。」
蓮の表情は固まる。
・・・逸材って、、だからって、、
「あーん?名前が気にいらない?」
ぷはぁとローリィーが紫煙を吐き出す。
「・・・・何も言ってません。」
「しょーがねぇじゃん、太郎とか一郎とかだったら、そんなのザラだ。」
・・・・それはそうだけど。
「あ、そうそう、観たいか?」
「は?」
「遅れてきた春、の、録画。」
ニターッと嗤うローリィーに、蓮はただ睨むことしかできなかった。
・・・・あそばれてるって、わかってるのに!
「観たいです。」
「ちょろいなぁ〜、即答か?」
プイと蓮は顔を背けながらも、そこを離れることはできなかった。
「で、久しぶりのアメリカは良かったらしいじゃねぇか。」
ローリィーは手にしたシガーの灰を軽く灰皿に落として、蓮の顔を凝視した。


「へぇ、春花は日本の大学に入るつもりで戻ってきたんだ。」
ひそひそ声。
図書室の大きな机に、春花がノートを広げている、その横に座り込む、春。
「そうよ。」
春に視線を向けることなく真剣な表情でテキストをめくる春花。
「何になりたいの?」
「どうして、教えなきゃいけないの?」
「だって、気になる。」
「意味がわからない。」
春が机にコテッと頭を置いて、春花を覗き込む。
「、、ほんとはわかってるよね?、俺、春花と仲良くしたい。」
ぷっ
春花が、顔を真っ赤にして笑う。
「へんな人。」


・・・・その笑顔がとても好きなんだ。






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蓮さんったら!

帰国時には、「キョーコに好きだと、そして一緒にアメリカに来て欲しいと、言おうと決意してた」くせに、今の段階で久遠と名乗る気はなし?

それなら名前を呼んでもらえなくても、不満は言えませんよねー。社長には特に。(爆)

「最上君もいい加減ラブミー部を卒業させてやらんとなぁ〜」

と、脅されても仕方が無い。蓮さんのヘタレ脱出の道は本人がドアを閉めた状態では進みませんねー。( ̄▽ ̄;

Re: 蓮さんったら!

> 帰国時には、「キョーコに好きだと、そして一緒にアメリカに来て欲しいと、言おうと決意してた」くせに、今の段階で久遠と名乗る気はなし?

す、鋭いツッコミをありがとうございます!!
社長もその辺は見抜いてましたーっ
久遠バレすっ飛ばしてたみたいですよーだから凹んでね?うふ。
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場内整備を勉強しておりますが、不行き届きがあって申し訳ありません。何かのご連絡等は<読者様相談窓口>にコメントをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
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