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奴がきた! 特別編

蓮様のお誕生日にちなんで。

久遠少年とタケシの想い出

ええ、まあ,例の燃やされた件ですよ。


めちゃくちゃ、暗いです。
いつもの奴がきた!ではありませんので、ごめんなさい。






毎年、派手に開催される誕生会。
久遠のためのものであって、、、、そうでない。
父と母の友人達が、家族連れでこぞってやってくる。
だだっ広い屋敷が、あちこち人で埋まる。

女の子達に追いかけ回されて、久遠はお気に入りの木の上にいた。
「お前、一日ぐらい営業しろよ。」
タケシがその隣でぼやいた。
「俺の誕生日だよ?一日ぐらい、好きに過ごしたい。」
「・・好きに過ごす、ねぇ。」
木の上から、両親がゲストの家族と写真を撮ったり、談笑しているのを見ている久遠は、主役ではない。
いや、本来は主役だからチヤホヤされるのだが、その居心地の悪さは強烈だった。
「お母様によく似た、美しい顔。」
「お父様によく似て、運動神経も素晴らしいのね。」
・・・似てる、似てる、、親子なんだし、それはね。、、けど。俺だよ?


「パーティーに呼びたい子がいない?」
クーが困った顔になってしまった。
ジュリは半年も前から、久遠の誕生パーティーの準備を始めていて、何よりも楽しみにしてるのに。
「去年来てた、ショーンや、シンディは?」
久遠は俯いてしまった。
パーティーに一回来ただけの「ともだち」をクーが覚えている。
「ほら、撮影で一緒だったクインシーとか、デラとか、賑やかくて楽しそうな子達じゃないか。」
「、、、とうさんは、よく名前を覚えているよね。」
久遠は覚えていないわけではない。ただ、それはその子やその人の名称なだけで、何ら感情を動かすものではなかった。
「小さい子でもないし、もう誕生会なんてやだよ。」
「・・・そうか。ただ、今回はもうジュリがお前のためにずっと準備をしてきたから、な。」
久遠は俯いて、でもクーを見れなかった。
ジュリを喜ばせなきゃ。
グッと握る手。

「ばっかだな。誕生日は親子水入らずがいい、て、素直にいえよ。」
木の上でタケシが言った。
「お前がニコニコするから、ジュリもクーもわかんないんじゃないか。」
むっとして久遠はタケシを睨んだ。
そんな事言えるなら、とっくに言ってた。

「ヘェ〜、そんな風に誕生日ってお祝いするのね?やっぱり妖精さんはパーティー好きなのね?」

キョーコちゃんは目をまんまるにしてたな。
ああ、そっか彼女がここに来れるなら、招待したかったな。

「まった、キョーコちゃんか?」
タケシがにやりと笑う。

「あ、久遠そんなとこにいた!」
デニーが木の下から、でかい声。
久遠より3つ上で、子役タレント。いかにもいじめっ子な体格の良さ。
実際、他の子役をいびるので、、このパーティーに何で紛れ込んだのか、と思ってがっくりした。
クーと親子役、だった。
デニーの性格の悪さは大人にはわからない。大人が見ていないところでヤるのだ。
「なんだよそのヌイグルミ!」
「女みてーなのは、顔だけじゃないんだな。」
降りたくないな。
デニーに喧嘩で負けるとは思ってない。
けれど、映画の出演本数や役どころは、、負けている。
それが悔しかった。
クーもほめてた。

「久遠、黙るなよ。」
タケシが怒っている。
「あんなのとやり合う気は無い。」
「、、お前はバカだ。」
タケシはヒョイっと木から、落ちた。
久遠が落としたわけではない。
デニーの頭の上に、ガシッとしがみついたタケシが、ケケケと笑う。
デニーは半狂乱になって、タケシを振りほどこうとした。
あまりのうろたえぶりに、久遠は吹き出した。


来客が帰り、パーティーサービス会社が引き上げたあと、久遠は結局、ジュリに泣かれた。
「タケシにあんなことさせて、笑ってたなんて、久遠らしくないわ。」
「いや、あれは俺が勝手にやっただけで、久遠は関係ないよ。」
「でも、、笑ってた。」
「、、ごめんなさい。」
「パーティー、来年はもうやりたくないんですってね。」
「ごめんなさい。」
「ううん、ごめんね。私が勝手に盛り上がっちゃったから。、だから、ずっと木の上だったんでしょう?」
ぎゅうとジュリに抱き締められて、久遠はもう一度、ごめんなさい。と言った。

「もう、俺につきまとうなよ。」
久遠はもやもやする気持ちをタケシにぶつけた。
「しょーがねえよ。お前が祈ったから、俺はいるんだしさ。消え方知らねえし。」
タケシも喧嘩腰だった。
「じゃあ、天に返してやるよ。」
裏庭のバーベキューグリル。
そこに放り込んで、火をつけた。
「じゃあなっ!」


枕を抱えて、久遠はずっと泣いた。
みんな離れてく。
俺が欲しいのは、俺を見てくれる人。
そう願って、タケシは勝手に喋って動くようになった。
そのタケシさえ、本当は天に帰りたがってたなんて。


「よう、少しはスッキリしたのかよ!」
朝日を背にベッドサイドにたったティディーベアーに、久遠は抱きついた。



・・・・
予想以上に暗い話。ごめんなさい。
タケシらしい笑いは、また別の機会に、、。
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実は何でも正直に話せる

大切な存在だったのですね。タケシって。

蘇り(?)も、久遠の心に秘めた願い。

「俺を一人にしないで」

というもので叶ったのかもしれませんね。

Re: 実は何でも正直に話せる

魔人sei様

コメントありがとうございます。
お祭り気分の中に、奴なのに、ものすごく暗い話なので、ちょっとどうしたものかと思いながらだったので。
大切だけど、救いにはならなかった、タケシです。
ちょっと切ない友情と願いをこめてみました。
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