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黒い瞳 6

〜資格〜



「うちで暮らさない?」
ゆっくりと身支度を整えるキョーコを見つめながら、この光景を毎日見たいと、思った。
キョーコが真っ赤になって俯く。
「ホテル住まいより、、どうかな?」
「、、いいんですか?」
微笑みが溢れてしまう。
「今日のうちにトランク運んでもらおう。」


大事な人を作れない。
、、自分から愛を請わない。請う資格はない。
なのに、君が俺を好きになってくれたなら、赦されると、思いたかった。
赦されたかった。
それを願う自分が浅ましくて憎かった。
幸せな未来は思うことは許されても、手にしてはいけないのだと。
先輩であり続ける事が、ギリギリのライン。
「・・ただの後輩には後輩として接して下さい。」
あの言葉はあの時には容赦のない言葉だった。
・・・・お前には幸せになる資格など、ない。

だから、

「お互いのメリット」
莉夜を抱き、連れまわした。
赦されたいと願う自分を自分から棄てた。
莉夜がキョーコを本気で好きだと知っていた。
ただ莉夜の気持ちも報われない、、、同志だと。

幸せになってはいけない。
生まれ変わりたい。
久遠ではなく蓮ならば、幸せな未来を望むことが、、赦されると何処かで思っていたのだと。

でもそうじゃない。
「自分らしく生きろ」

俺は彼女が俺をどう思っていようと、好きになってしまったんだ。
そして、彼女が俺を求めてくれるなら。
本当に生きることができる。

逃げ出した事、嘘をついていたこと、を許して欲しいとはいえない。
ただ、それすらも越えて、ここに来てくれた彼女、その望みを全てかなえたい。
それが、贖罪になると思いたい。
どうしても、手放したくない。


ルームサービスの朝食すら、彼女と一緒なら、美味しいと思う。
「、、久遠、ちゃんと食べて下さい。」
「食べるより、君を見ていたい。」
「もう、ごまかすの、相変わらずなんですね。」
ぶすっとむくれる顔まで、愛おしくて。
「そうやって、ふくれるのも相変わらずだよ?」
「お仕事があるんですから!ちゃんと食べてください!」
くすくす

夕べは会話なんかなかった。
キスして、抱き合って。
どうして彼女がホテル滞在にしたのか、疑問すら持たなかったんだろう?

「私、この撮影が終わったら、日本へ帰ります。」

「どうして?」

「え、あの、まだ日本に仕事が。」
「あ、ああ、そう、そうだよね。」
がくん。身体が重力を思い出す。
冷静に考えれば、彼女の言う通りで。
この撮影で来たけれど、アメリカに移住なんて一言も言ってない。
「こっちに来るつもりは、、ないの?」
「・・まだ、わからないんです。」
キョーコがふわっと微笑んだ。
・・・わからない?
ツキン
何が望みなの?
喉元まで、出掛かった疑問。
それを口にするのは、、怖い。
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