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「ねぇねぇ、あれも可愛い〜っ。」
パリ8区。ガイドブック片手の日本人の少女3人組。
黒髪ロングヘアーの3人の中では大人びた少女が、あっちにこっちにきょろきょろしている少女をたしなめる。もう一人は微笑んでそれをみている。
「きゃぁ、変なものふんだっ」
「いやだ。ふらふら歩くからよ!」
立ち止まった3人にぶつかった青年。
「pardon」
身構えたロングヘアの少女が微笑み返す。
青年は彼女のつれの足下をみて、困った顔になる。
「僕のせいだね。ほんとに、ごめんよ。」
「ちがうの、うっかりして、、それで立ち止まったから、こちらこそごめんなさい」
青年が嬉しそうに微笑む。
「きれいな発音だね、それにしても、その足下ごめんね、この街の思い出が台無しになっちゃうだろう?」
「台無しにはならないけど、残念かな。」
「そうね。あなたがきょろきょろしてたからよ!」
青年がきょとんとして3人のやりとりを見守る。
「どこか探していたの?」
「レニール工房ってアトリエを探していたんですけど。」
青年がにっこり笑う。
「よかったよ。僕はその工房の人間だし、工房ならその靴をどうにかしてあげられる。」

「へー、ラブミー部勢揃いかぁ。」
ショートフィルムの撮影現場をちょっと覗きに寄った社がつぶやく。
「日本人は自分たちだけって中で、いつも通りってのが、つよいなぁ。」

「社くん!おつかれさま。ホテルで休んでればよいのに。こんな長距離久々でしょう?」
「そうなんですけど、ちょっと何かやってないと頭がパンクしそうで。」
佐野がくすりと笑う。
「正体にビビった?」
「ええ、そりゃもう。空港で俺、叫ぶところでしたから。」
「私なんか、もう大パニックよ。」
佐野が視線は現場へ投げたまま、会話を続ける。
「でも、よかったわ。あなたが一緒に来るって聞いたとき、前進したって確信もてたから。」
社が苦笑する。
「キョーコちゃん、落ち着いてますね。ていうか、また一段と綺麗になっちゃったかな。」
社は蓮から正体をキョーコには説明したと聞いている。
「うん、毎日会ってるけど、どんどん綺麗になってっちゃうもの。」
「佐野さん?」
クスクスと佐野が笑う。
「こわいわよ〜彼も大変ね。その彼は?」
「ああ、映画の方の準備で、ホテルです。さすがにあの姿を琴南さん達には見せられないので。」
「そうね。」
「佐野さん、社長はあなたに何をさせようとしてるんです?」
「はぁ?ラブミー部のマネージャーよ?何って、それこそ何?」
「貴女が日本に戻ってくるなんて思ってませんでした。」

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