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[ネタ?]久遠ノ姫other 1

どれだけ妄想が彼方此方にいっちゃっているんだか。
ええと、人魚フェア参加作品のタイトルにotherをつけてますので、あのお話とはちょっと違います。「久遠」の意味がどう掛かるのか、が違うだけで妄想は広がるなぁと。

パラレル、切恋かなぁ(主に蓮さんが)
まだ、ラストまで組みあがりませんが、勢いでがっと書いちゃったので、、



あっ
周囲がそれに気づいて声を上げるより早く、蓮は駆け出していた。

攻め入る。
この戦国の世にあって、それは日常。
誰かの富と生活を奪い、己が生きる。
奪わなくては、奪われる。
それを儚むなら仏門へ。
蓮はずっと葛藤し続けていた。
それでも、こうやって隣国の城を窮地に落とし入れている。門を蹴破り、軍は城内に雪崩れ込む。
上がる悲鳴。
「姫さまーっ!」
天守閣へと駆け出していく桃色の姫装束、長い髪。それを追う女たちの姿。
、、ここへ残っていたのか?
蓮の胸が厭なふうに締め付けられる。
「母さま!」
、、間違いない。あの子だ。
母を呼ぶその声に、聞き覚えがあった。必死に抵抗する敵兵をなぎ倒しながら、蓮は天守閣を目指した。
見れば天守閣の最上階に、白い装束の男女の姿。
「もはや、此れまで!皆は、生きよ!」
響き渡ったその城主の声に、喧騒がほんの一瞬だけ、、やんだ。

「母さまーっ!」

悲痛な叫びが響いた。
城主夫妻が自害したのだと、誰もが悟った。
残された姫君も、、きっと、誰もがそう思った時。
天守閣の最上階にふらりと姫装束の少女の姿が現れた。
ふらり、ゆらゆら。
、、堕ちる‼︎

身体が勝手に動いていた。
誰もゆくてを阻みはしなかった。

ふわり
天女の羽衣さながらに、少女の身体が宙に舞った。

間に合え!
蓮は、生まれて初めて祈った。
疎んじていた筈の卓越した自分の体力を信じた。

ドサリ

腕と胸に強い衝撃が走った。

間に合ったか!
蓮が腕に抱きとめた身体は存外に軽かった。落ちてきた衝動だけが、蓮に現実感をもたらし、固く閉じられた少女の目蓋に滲んだ涙が、胸を締め付けた。
「よかった。」
蓮はぎゅっとその身体を抱き締め、白く色を失っている頰に、そっと頰を寄せた。柔らかく、色は失っていたけれど、息づく体温が感じられた。
「生きるんだよ。」
咄嗟にそんな言葉が口をついた。
目を覚ましたら、屹度、彼女は世を儚むに違いないけれど、そうはさせたくないと蓮は強く思った。



「ここは、どこ?」
目を開けた少女が蓮に問うた。そして、蓮をじっと見つめて微笑む。
「綺麗な仏さま。あなたはどうして螺髪じゃないの?」
ぷっ
蓮はきょとんとする少女につい笑いを漏らした。屹度、死後の世界にいるつもりなのだろう。それにしても、発言が突飛だった。
「そんな風に言われた事はないよ。」
何か、少女の空想に付き合う気持ちになっていた。彼女にまだ、過酷な現実を知らせたくはない。
このまま、別世界だと信じたままが良い。蓮は咄嗟に考えた。

「まあ、ここは天界でも低次だからね。徳を重ねないと、高次には上がれないんだ。」
その蓮の言葉に少女はすこしだけ表情を曇らせた。
「だから、、、、、」
「お腹も空くし、病気にもなるんだよ。」
蓮は少女がここに両親も近しい人達の姿もない事に不審を覚えるだろう事は想定していた。ただ、それを少女が口にすることはない。今のように、問いかけて口を噤んでしまう。そして、幾分的外れな蓮の回答に微笑むのだ。
いつかは事実を告げなくてはならないのに、嘘をついてごまかし続ける。
「..どうしたら、徳を重ねられるのでしょうか?」
「ここで為すべきことをすれば、きっと。」
「為すべきこと、ですか?」
あどけなく蓮を見つめる瞳に、痛む胸と抱きすくめてしまいたいという劣情が綯い交ぜになってしまう。
・・俺はこの子の親の仇。
少女に伸ばしかけた手を押しとどめるのは、その事実。
「君が出来ることに精進すること、かな。」
「私が、出来る、こと。」
暫し考えこんだ少女が、明るい顔を蓮に向けた。
少女の名前は、キョーコと云った。せっかくの天界なのに好きな名前を名乗れないのかと、少々ごねていたけれど、蓮はそういうものだと譲らなかった。その名前の響きが、甘やかで好きだったのだ。
キョーコは良く笑い良く動く。城でお姫様然と過ごしていた訳では無かったらしい。料理もすれば、裁縫に掃除にと、それは良く働く。
「蓮様の御膳が空になるとは!」
側近の社が驚愕する。
「姫が作られる食事は、確かに美味ですが、、まぁ、食べてくださるのは良い事です。」
「それは、徳、になりますか?」
蓮はキョーコをじぃっと見つめた。今の言葉に傷ついた自分がいる。
「さあ?徳は得ようとするものでは、ないね。」
びくぅっ
冷たく言い放ってしまった言葉にキョーコは身を縮め、けれど、小さく、蓮様は意地悪だ、と呟いた。


**
ラブミースタンプみたいな「徳」って感じで如何でしょう?


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