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領主の城-3

更新できないかもの中、メモで書き溜めたもの放出!!
パラレルです。
途中からえらくエログロ(またかよ!)になっちゃうので、そちらは隠し部屋に行きます〜

今回少し、気配漂いますが気配だけ、、と思います!




3・刻限

楽しい時間はあっと云う間に過ぎ去っていく。
くるくると愉しげに踊る二人に、周囲が目を見張る。
ああ、確かに彼は目立つもの・・・
キョーコは青年を見上げる。
「少し休もうか?」
そう囁いて青年はキョーコを踊りの場から広間の端へ連れて行く。
「貴方は少し、食べないといけないのですよね?」
「君は?」
「少し頂きたいです。」
「それなら・・・そうしよう。」
少し渋々といった体の青年にエスコートされて、キョーコは料理の並べられたテーブルの前に来た。一口サイズに揃ったお料理はまるで宝箱をひっくり返したかのようで、どれもこれも綺麗で、そして美味しそうに見えた。
キョーコは小さなプレートに食べれそうな物を取り分ける。ハタと青年を見れば、キョーコのプレートをにこにことして眺めるばかり。
「御自分のプレートは?」
「どうして?」
「どうしてって・・・」
「君のお勧めに従うよ。」
どうぞ、とばかりに青年はキョーコをバルコニーへ誘導する。キョーコはそっとプレートを青年に差し出す。青年はそれを素直に受け取ったが、キョーコに食べるように促した。
「ああ、君はずいぶんと美味しそうに食べるんだね。」
「・・・美味しいですもの。」
キョーコは恥ずかしくて上目遣いに青年をちらりと伺う。
「美味しいのは・・・良いことだ。」
すこし喉に絡んだような声に、キョーコはドキマギする。
「どうぞ。」
キョーコはプレートを青年に押し返す。
「君が選んで。」
じっとキョーコを見つめる瞳に、キョーコは頰を染める。青年の言動はいちいちキョーコに恥じらいをもたらした。そっとフォークで刺したオリーブの実。種を抜いた中にサーモンが詰められたそれをキョーコはフォークの柄を青年の方に差し出した。だが、青年はそれを手にしない。
「オリーブは、嫌いですか?」
キョーコの質問には答えずに、青年はじっとキョーコを見つめる。・・・食べさせろ、ってこと?
キョーコはフォークを掴み、そっと青年の方にオリーブを向ければ、嬉しそうに微笑んで、青年はキョーコの手に手を重ねて、オリーブをぱくりと口に含んだ。
きゅう
キョーコの身体の奥が甘く切ない悲鳴をあげる。・・・私どうしちゃったんだろう。
「うん、美味しいかも、しれない。」
「しれないって・・・。」
「・・・食べるのは、苦手だ。」
ふぃと青年が照れたように顔を背けた。何かキョーコは嬉しくなってしまって、プレートに乗せたカナッペを手にした。キョーコが動いた気配に顔を戻した青年の前に、それを勧める。
青年は少し躊躇して、キョーコをじっと見つめてから、口を開きカナッペを咥えた。サクリと噛む感触が手に伝わる。そして青年がキョーコの手を取って、残りをキョーコの前に差し出す。
「これは美味しい。」
ちろりと青年の表情を伺って、キョーコは思い切ったように残りを総て口に含んだ。レバーペーストとパン。ハーブが効いているが少し生々しい味がする。
「次はこれ?」
プレートを覗き込む稚げな仕草に、キョーコは微笑んで次を選ぶ。

かちゃん
空になったプレートを近くのテーブルに置いて、青年は再びキョーコの手をとった。
「消化しないとね。」
ゆったりとした音楽にのって、キョーコはまた青年に包まれる。寛いでいるのに現実感がないような不思議な感覚に、微笑みが漏れる。慣れない靴に足が悲鳴をあげなかったら、キョーコはずっと踊り続けていたのに違いなかった。
ぎくん
痛みに崩したリズムに青年が気付き、すぐさまキョーコを軽々と抱き上げた。驚いたあまりに悲鳴すら飲み込んで、しがみつく。ざわめく広間を躊躇することなく青年は横切り、無言のまま廊下をすすんだ。
「あのぅ。」
「手当てするから。」
少し怒ったようなその声に、キョーコは身を震わす。怒られるのは、ひどく苦手だ。身を固くしてしまう。
かちゃり
ドアを開け入った部屋は明るく、テーブルに花が飾られていた。
「休憩用の部屋だから、気にすることはないよ。」
肘掛のついた大きなソファーに、腰掛けるように優しく降ろされて、戸惑いながらキョーコは青年を見た。抱き下ろした姿勢から、青年がしゃがみこみキョーコの靴を脱がせる。
「ああ、酷いな。」
白い薄手の靴下に血が滲んでいた。靴擦れで小指の皮が剥けているのだと、キョーコは足を隠そうとしたが、がっちりと掴まれて靴下が引っ張られた。
ビッ
太腿にあった靴下留めが裂ける音がして、靴下が脱がされる。
「や、やめてください!」
「手当てしないと。」
「自分でしますから、どうか!」
押し問答の間にも足が露わになってしまいキョーコは羞恥で顔を手で覆った。
「ひゃぁあ」
生温かい感触が足の小指に触れて、包まれた。それがなんであるのか想像がつくだけに、見る事ができない。恥ずかしいのに、痛みとは違うぞくぞくした感覚がこみ上げてしまってただ震える。
「や、やめ、、て。」
どうして良いのかわからなくなる。・・・汚いのに。
「ひゃぅ」
指の付け根を舌でなぞられて、擽ったいような奇妙な感覚に悲鳴をあげて眼を見開いた。その悲鳴に青年が満足気に微笑む。
え、、
眼の色が変わったようにみえて、キョーコはたじろいだ。自分の足の指を含むその貌があまりに官能的で、何かいけないことをしているような気すら起こる。
「出血は止まったはずだから。」
ちゅっと音を立てて、指が口から解放された。その解放にほっとする気持ちと、何か寂しい気持ちとがないまぜになってしまった。
「・・・少し休んでいて。」
そういって青年が足を離したその隙に、キョーコは部屋を飛び出した。このままではいけない、動悸する心臓を抑えて走り出す。靴も脱がされた靴下も転がしたまま。廊下の先は下る階段になっているのだろう、ジェリーの指差した時計が見えた。針が真上を差して重なろうとしている。
!!!12時過ぎてしまう!!
12時過ぎてしまったら、もうこの姿ではいられない。魔法がとけてしまったら、貧相な自分にもどってしまう。そんな姿は見られたくない。その恐怖がキョーコを駆立てた。

カランコロン

慌てて階段を駆け下りるキョーコのスカートから、碧い石が転げ落ちた。
「コーン!」
キョーコは慌ててそれを拾おうと、さらに急いで階段を駆け下りる。
「待って!」
青年の声に一瞬振り返って、キョーコは走った。
時計はほんの少しで12時に針を重ねてしまう。
階段を転がった青い石の行方は見失ってしまった。
・・・これは夢、夢物語。
「いいのね?帰るのね? 」
待ち構えていたジェリーの声にキョーコはただただうなづいて、馬車に乗り込んだ。



*****
はい、帰ってしまいましたよ。靴は両方残してます。ロマンチックにちゃんと踏襲できてません・・ごめんなさい〜
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