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Holy Night

はい、クリスマス・イブをBGMに・・・
サイレントナイトと対になってます〜







〜雨は夜更け過ぎに雪へとかわるだろう、、、

巨大なクリスマスツリーを久遠は見上げた。
首に巻き付けたマフラーを少し緩めて、微笑む。
周囲のカップル達が驚いたように自分を見ているのは、「外人」だからだろう。
「敦賀蓮」なら、こんなことしてたら、大騒ぎだな。
都内のテレビ局の外は、イルミネーションのスポットでも有名なビルの谷間。
・・・魔法とかはしゃぐかな。

コーン!凄いね、魔法みたい!〜
ほんの少し、魔法がかかってるかもね。
え?1回しか使えない魔法を使っちゃったの?

クス
降り出した霧雨がイルミネーションに反射して、いっそう幻想的に世界を煌めかせる。
この雨は魔法のようだけれど。

事務所のパーティーには出れないのだと、キョーコががっくりと肩を落としていたのは数日前のこと。
お仕事が頂けるのに文句は云えないんですけど、マリアちゃんがっかりさせてしまって。
どういうわけか、社長もそのスケジュールに口を挟まなかったらしい。
・・・皇貴さんが来てるから、かな。

〜一人きりのクリスマス・イブ

霧雨のせいか、周囲にいた人々がだんだん少なくなっていく。
はぁ
吐く息が真っ白になる。
雨とともに冷え込んできたらしい。

「聞いて欲しい事が、話したい事があるんだ。」
「敦賀さん?」
「君の身体と時間をくれないかな?」
「なっなんでそういういかがわしい言い方なんですか〜っ!!」
「どこがいかがわしいのか、わからないんだけど。」
ジトーンと蓮を見上げるキョーコの顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
「俺が、、何者でも、、大丈夫だよね?」
「は?質問の意味がよくわからないのですが?」

パーティーには間に合わない、そんな時間に仕事が終わるのだと聞いたから。
25日を誰よりも先に、一緒に祝いたかった。
ただ、それは、久遠・ヒズリとして、恋している男としてだから。
だから、「敦賀蓮」は仮面だと、話しておきたかった。

「・・・うそ、ですよね?」
蓮の前から、一歩後じさるキョーコの眼は見開かれていた。
「敦賀さんが、久遠・ヒズリって、どういうことなんですか?」
「日本に社長に連れられてきた時に、、その名前も、その姿も、封印したんだ。」
キョーコが首を振る。
「触れちゃいけない事があるのかも、って、、、でも、どうして。」
蓮は戸惑った。キョーコの「ドウシテ?」に対応できる答えが浮かばない。
「クーさんが、お父さんなんですよね?あんなに、、」
言いかけたキョーコがまた首を振った。
・・彼女が欲しかった家族の愛を、棄ててまで、
・・家族にあんな顔をさせてまで、、どうして?
そんな声が聞こえるような気がした。
「・・・ごめんなさい。」
黙ったままの蓮にキョーコは頭をさげた。
「お話してくださったのに、、それは、信用して下さってだって解るのに、、ごめんなさい。」
真っ赤になったキョーコの顔に、真っ赤になった大きな眼。
「信用しているのも、もちろんだけれど、、俺は、君が好きなんだ。」
キョーコの腕を蓮は咄嗟に掴んでいた。
ぼろぼろぼろ
瞳から零れ落ちる涙。
「・そんなの・・って・」
しゃくり上げるなかで小さく零れ落ちた言葉。
「嘘吐きは嫌い?」
腕を引いて、蓮はキョーコを抱きすくめた。
腕の中でキョーコが首を振る。
ずっと、首を振っていた。

「イブの夜、局の前のツリーの処で、待ってるから。」
黙ったままのキョーコに告げた言葉。
・・俺を受け入れてくれるなら、来て欲しい。

〜心深く秘めた思い

一組、二組、傘を差しかけたりしながら、ツリーから離れていくのを、久遠は眺める。

〜叶えられそうにない

「雪・か。」
霧雨が雪にかわって、チラチラと揺らぎながら落ちてきた。
どう、伝えたら良かったんだろう。
いっそ云わない方が良かったんだろうか。
久遠はツリーを囲んだ柵に軽く腰掛ける。
・・・云わないまま後悔するよりマシじゃないのか?
見つめた地面の先にしゃがみ込んで久遠を見上げる、リックの姿。
・・・機会は一回きりじゃないだろう?

〜必ず今夜なら 言えそうな気がした

クリスマスの夜なら、魔法がかかりそうな気がしていたんだ。
だから、焦っていたのかもしれない。

〜きっと、君はこない。


「!」

人の気配に久遠は顔をあげる。
そして、破顔して、両腕をひろげた。

ふわっと雪が舞い踊る。
それはイルミネーションにきらきらと煌めいて。
二人の世界を包んだ。


〜Holy Night〜



*****
Merry X'mas!!!

都内某所にライブハウスとテレビ局が隣接しているところがあります。
「サイレントナイト」も「Holy Night」も、同じツリーのもと、同じ日の展開なんです。
〜きっと、君はこない。
の、ニュアンスの違いも感じて頂けたら、幸いです。


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