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Shinkai-gyo 9

解説と目次



喰うか喰われるか

それが掟

闇世でも、
現世でも、

生き抜くために必要な事がある。


【Shi・N・Kai・Gyo】


ゾクリ

「総毛立つ」まさに、その感覚。
背後にある冷ややかな存在。
一歩を誤れば、、漆黒の闇に捉われるような。

「出たわね、魔界人!!」
クルッと振り返ったキョーコが言葉を投げつけ、ショルダーバックを抱え込んだ。
蓮は一瞬呆気にとられる。

背後にいたのは、髪は銀だが、上から下まで真っ黒な服に身を包んだ青年。
・・・此奴だ。
蓮の頭の中に浮かぶ、花モチーフのネックレス。
きらきらと乱反射する、、鱗。
・・・ただ、鱗は此奴のモノではない。

「お前、あの首飾りはどうした?」
少し抑揚を欠いた青年の声。
青白い肌が、体温の低さを示しているようで、蓮は眉を顰めた。
「棄てたわよっ!」
噛みつくように、それでもキョーコはその青年と対峙し続ける。
ククッ
愉しそうに青年は笑みをこぼし、「不破も気の毒に、、。」と言った。
「は?」
「こんなに憎しみに満ちた美しいお前を、知ることも無いなんて。」
「はぁ?」
「不破を憎めよ、キョーコ。お前が燃やす憎悪のオーラは、とても、美しい。」
青年が一歩キョーコに足を踏み出し、
蓮はその間を塞ぐように身体を割り入れた。
チラリ
青年が蓮を見上げる。
「お前は、、。」
踏み出した足を引き下げた青年が口の端を歪める。
「、、その姿はどういう事なんだ?」

へ?
キョーコが蓮を見上げる。
「お知り合い?」
そのキョーコの言葉だけが空間に流れて、蓮と青年は睨み合ったまま立っている。
「君の言っている事がわからないんだが?」
蓮の声は地を這うように、低く、、動物の唸り声に近いようなものだった。
ジリッ
出口へ青年は後退りして、
「キョーコ、、奴の見かけに騙されるな。」
そう、キョーコに告げた。

シーン

青年が去った後の店内は、水を打ったような静けさ。
出て行った青年を睨んだままの蓮。
その横でキョーコがそれを心配そうに見上げている。

「蓮ちゃん!何そんな所で固まってんの?」
奥から出てきた、如何にもデザイナーという風な男が声を上げるまで、一体どれだけの時間が経過したのか。
長いようでいて短い、、歪んだ時。

「いまの、、常連なんですか?」
蓮の声は低いままで。
「あ、いまのって、、レイノちゃん?そぉね、割と最近だけど、よくオーダーしてくれる上客よ。蓮ちゃんほどじゃないけど、いいオトコだし。」
ぺらぺらと話しながら、男はちらちらと、蓮の後ろに立つキョーコを見ていた。
「あら、かわいこちゃん!」
にこっ
男は人懐こい笑顔を向け、キョーコはぺこりとそれは綺麗なお辞儀をした。

「磨けば光る逸材ね。」
キョーコの首周り、左右の手、腕、指をくまなく採寸して、男は、ホゥと満足げな溜息をもらした。
「磨けば光る? 」
キョーコが驚いたように男を見た。
「ふふふ。いいものを見せてあげようか。」
コトン
男が取り出したのは、灰褐色の石。
「これが、ダイヤモンドの原石と言ったら、嘘って言うわよね?」
「、、ですね。」
「これを研磨、つまり磨いて一番素敵なところを引き出すのよ。」
キョーコがきらきらと男を見る。
蓮はその様子を黙って見ていた。
「貴女は原石ね。ちゃんとバランスの取れた健康的な身体なのが、とても良いわ。」
「褒められるなんて、嬉しいです。」
「そう、そうやってね、自分を信じてあげなさい。それが、貴女を輝かせるし、貴女が輝けばね、私の作ったジュエリーは凄く力を放つのよぅ。」


「あのレイノという男は、知り合い?」
帰る車内で、蓮がやっと口を開いた。
「知り合いといいますか、、その、、。」
助手席でキョーコが言い淀む。
「不破って?」
蓮はわかっているのに、そう尋ねた。
「あの、元彼といいますか、、幼馴染といいますか、、。」
「幼馴染、、へぇ。」
「あの、私ずっと預けられていて、、歳も一緒だったし、何するのも一緒だったので。」
「そうなんだ。」
「さっきの、あのレイノとかいう人は、そのショータローの商売敵といいますか、ミュージシャン同士でその競う相手だとかで、、絡まれたりしたことがあっただけなんです。」
「そう。」
蓮は、運転に集中しているから、とでも言うように、前を見据えている。
キョーコは、わたわたと落ち着かなげに言葉を繰り出していた。
、、、魔界人!
キョーコが発したその言葉。
、、、憎しみのオーラ、
レイノが言った事。
それがぐるぐると蓮の頭を苛む。
、、、見かけに、ダマサレルナ、

レイノは、明らかに蓮の正体を見抜いていた。
そして、アチラ側の気配を漂わせながらも、何かが違っていた。
ただ、不破にあのネックレスを渡したのは、レイノだと、蓮には解る。
直接ではなかったかもしれない、けれど、キョーコが、確実に身につけることを狙ったのだ。
・・・社さんに調べてもらうか。
ミュージシャンなら、業界内の事として調べてもなんら不自然がない。

「あの、、ごめんなさい。」
キョーコの声に蓮は我にかえった。
「え?」
「せっかく連れてきていただいたのに、、あんな男と知り合いだって、その、、」
キョーコが小さくなって蓮の様子を伺っていた。
「、いや、ごめん。俺の方こそ、、、。」
スゥ
ちょうど、赤信号で車を止めた蓮は、笑顔をキョーコにみせる。
「ちょっと気になることがあって、考え事してしまっただけだから。君が、謝る事じゃないよ。」
「そうですか?それなら、よかったです。」
キョーコがにこりと、それでも胸にそっと右手を置いてホゥと息を吐いた仕草に、蓮の心がざわめく。

・・ホシイ・・・

・・コノ子ガ、ホシイ・・・

・・ミツケタ、ミツケタ・・・

・・オレノ・・・・

グッっ
蓮は握っていたハンドルを一層きつく握りしめた。
開けてはいけない筺が、勝手に開こうとしている。

・・・帰ってきてね。
金色(こんじき)に輝くその幻界(ビジョン)。

魔界人!
警戒を露わにしたキョーコの姿。


車外は夕闇に包まれはじめ、少し欠けた月がうっすらとその姿を行方に現していた。



*****
レイノ登場ー!でした。
予想されてましたよね〜?え、違った?
このキャラを予想してたのに!選択肢!(笑)
い・レイノ
ろ・テンさん
は・社長
に・貴島さん
ほ・光くん
へ・社さん
と・クーさん
ち・タケシ(これはオリキャラだから!!)
意外にどれもいけますが、、展開が変わりますねー
票が集まったら番外編?
ほら、もう、貴島さんと書いた時点で、ラブリィな気配が、、♡
蓮さんにぶっとい釘を刺されて下さいねって!



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