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Shinkai-gyo 3

怪しい蓮兄さん♡と拍手コメントいただいております、このお話、、
更に妖しく?


深く深く潜る
潜る程漆黒が、光を吸い込む

深海魚はたゆたう
暗闇の海の底

光の眩さに憧れながら
闇に溶ける


【Shi・N・kai・gyo】



「・・6・5・4・3・2・1・・じゃあね。」
にこり
眼鏡のフレームがネオンに光る。
その青年は掴んでいた男の手を離して、微笑んだのだ。
「き、貴様、俺をバカにする気かっ?」
「してませんよ。」
両手を降参という風に翳して、眼鏡の青年、社はまだ微笑んでいる。
それが男の怒りを増大させると知らないのか、知っているのか。
ガッ
拳を振り上げた男は、社の喉元を狙ったのだが、ピタリと固まった。
「手元のソレ、使い物にならないよ?」
射るように男を見下す視線は冷たく、刺さる。
「な、」
男はなぜか慌てて、拳と反対の手に握る携帯を確認した。
「!!」
「また、同じことしたらね、今度は爆破するようにしようかな。」
のんびりした声とは裏腹な社の冷気に、男は身体を強張らせた。
「く、クソっ、覚えてやがれ!」
男は社を睨み、後退ってから、走り去った。

「社さん、、。」
呆れたような声。
社はその姿をあえて見ようとはせずに歩き出す。
周囲は夜の闇。その声の主を見上げたところで、大した情報量は無いのだ。
「女の子達が、可哀想だろう?」
「まぁ、そうですが。」
繁華街を楽しそうに歩く女性達を物色していた男。そこまでは普通の風景だったが、男の手が不埒な真似をしていたのを、社は見逃さなかった。腰下あたりに構えた携帯、、、盗撮と気づいて、声をあげるかわりに、それを社は掴んだのだ。
「こういう時はさ、10秒って長いんだよな。」
社はぼやく。握っただけで機械が壊せるのが特技とはいえ、10秒はかかるのだ。その間、奪い返されたり殴られれば、元も子もない。
「社さん。」
「蓮なら、掴んで潰せちゃうだろう?」
ため息まじりに社は斜め後ろの長身の気配に話しかける。
「なんですか、それ。」
少し不機嫌な声がかえされる。
「ま、潰してもデータが残ってたら意味ないからさ、俺の特技のほうが壊滅的だとは思うんだけどね。」
「どうしたんですか?」
「・・・・お前んちにキョーコちゃんが来たんだって?」
「は?」
ぱたり
歩みがピタリと止まった。

「どうしてそれが?」
蓮は目前を歩く社の後ろ姿に疑問をぶつける。
社は蓮のモデル業のマネージャーだから、事務所にいるキョーコを知っていておかしくはない。
「質問が違うだろ、なんで俺に教えてくれないわけ?」
すたすたと社は蓮に頓着せず歩いて行く。
繁華街を背にして歩くこの道は、薄暗い街灯があるぐらいで、昏い。
「教えないって、その、あの、社さん?」
プライベートのことにたいして口を挟んでこないのが社の人となりだと、蓮は思ってきた。だから、蓮もまた、社のプライベートには極力立ち入らない。
「俺は、奏江ちゃんも知ってるし、キョーコちゃんも知ってる、それで、お前は仕事のパートナーだろ?」
くるりっ
振り返った社がまくしたてた。
「は、、すいません。」
蓮は頭を下げる。
プライベートとはいえ、近しい間柄のこと、詳細はなくても、事実は知らせてくれと社は怒ったのだろう。
「社長に指摘されるまで、キョーコさんが事務所の職員とは知らなくて。」
「・・・やっぱり、そんなこったろうかと思ったんだけどさ。」
ふぅと社がため息をつくのが聞こえる。
「キョーコちゃんから、蓮さんにお世話になって、なんて言われて、俺どうしようかと思ったからさ。」
・・・・お世話。
蓮はその言葉に、少し身体が火照った。
夜這いさながら、毎夜彼女のベッドにもぐり込み、抱きしめて眠る。
常識的に考えてもおかしいことだと、蓮にもわかっているのだ。
安心したようにすぅすぅ寝ているキョーコもキョーコだろうが、いそいそともぐり込む自分も滑稽だ。
しかも、妙齢の男女である。
何も無いというのも、どうなのか。
「奏江ちゃんとキョーコちゃんが親友ってのもビックリしたけどね。」
社の声に蓮ははっと現実にかえると、頷いた。
・・・・奏江の親友。
「社さん、奏江からも同居の話聞いてなかったんですか?」
蓮はそれを口にしてしまってから、失言だと気付いた。
「・・・・ほんとに、よく似た兄妹だよな。」
はぁぁぁと深いため息を社がつく。
・・・奏江も社さんに話をしていなかったのか。
奏江は学生演劇で舞台に目覚めて、わりと人気のある劇団で女優をしている。事務所からもスカウトがいって、それが社だったのだ、、その事も蓮は社から聞いた。兄妹をマネージメントというのはどうかということもあって、社はそれっきりのはずだったのが、兄妹だからと、蓮のことで奏江に連絡をとったりとこまめに見てくれているのだ。蓮も奏江も、社を通じてお互いの状況を知っているというのが実情だ。

「まあ、秘密は全てを秘密にしたほうが、バレにくいけどね。」

社の声が冷ややかになった。
暗闇の景色がぐにゃりと歪む。
社と蓮の行く手に少しはあった明かりが消える。
・・・漆黒の闇

「おいでなすったか。」
社が呟きとともに低く姿勢を構え、
チャキッ
金属の音を響かせて、蓮がナイフを構えた。

ばさり
大きな布を広げるような音が暗闇に響く。
びちゃん
粘い液体が落ちる音。
びちゃ びちゃ びちゃっ

きぃぃぃぃぃっ

音にならない音が周辺の景色を揺らして、
そして、夜の暗闇に静寂が訪れた。


*****


「おかえりなさい。」
蓮ははっと顔をあげる。
リビングには電気が照っていて、キョーコと奏江が何か楽しそうにしていたらしい。
玄関の開いた気配に二人が、話を手を止めて蓮に声をかけたのだ。
「・・・ただいま。」
「なんだか、だんだん帰りが早くなってるのね。」
くすっと奏江が笑っていった。
「・・・。」
蓮は答えない。
ニコニコと奏江の横で微笑むキョーコに微笑みをかえすだけ。
「お夕飯、あたためますね。」
キョーコがそっと視線を外して立ち上がる。
「あ、、ありがとう。」
蓮は少し俯いた。
普通の、ごく当たり前のような、景色に、何かくすぐったいような思いを抱(いだ)く。



*****
ちょっと社さんのキャラが違う??
初期の頃のファンを凍らせる社さんなイメージで。
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