Shinkai-gyo 2

続くかな、な、話に拍手ありがとうございました。

ちょっと思いつくままに、、


深夜の街の喧騒
煌びやかなネオンの明かり
その表通りから一本裏通りへ外れれば、夜の闇は一層濃く深く、昏い。

闇に紛れて蠢くモノ達は、光に焦がれつつも、其の闇に潜む。

ついうっかりと闇に足を踏み入れる餌がくるのを待っている。
極上の餌が、やってくるのを、
息を潜めて
闇に姿を潜めて
待ち構える。

【Shi・N・Kai・Gyo】


「なぁあんか、文句あるのか?」
プハァ
ハバナ産の高級葉巻の煙をいっきに吐き出して、70年代風を気取った、、、
つまり、派手な赤紫のシルクロングスカーフを垂らし、太いネクタイをし、少しいかつい形のジャケットを羽織った壮年の男が、ニヤリと笑った。
その格好がはまるぐらいの外見を彼は持ち合わせている。
口元の髭、後ろに撫で付けた髪、意志のこもった眼光。
「文句では、ありませんが。」
彼が深く腰掛けたソファーと小さな机を挟んで対面している蓮は無表情なまま、言葉を返した。

「なぁに?蓮ちゃんはキョーコちゃんがお気に召さないの?あの子働き者なのにぃ。」
彼の横に座っていた、これまた大きな瞳が印象的な小柄な美女が、口を尖らせた。
「いえ、気にいるとか気に入らないとかでなく、、。」
蓮が口籠る。
妹の親友、そして、何をするでなくただ抱きすくめて一晩を過ごした相手が、自分の仕事先で働いていたという衝撃。
その様子を見ていた男が二カリと嗤う。
「まだ入社して浅いけどなぁ、結構な戦力なんだわ。」
「戦力ですか。」
「心配するな、事務所の雑務をやってもらってるだけだ。」
「そう、ですか。」
蓮は、はぁと小さく息を吐いた。

「だからって、お前、勝手に触れるなよ?!」

ぷはぁ、
男、、蓮の所属する芸能事務所の社長は、葉巻の煙を深く吐いた。
「俺も彼女の能力には期するものがあるんだ。」
「・・・能力。」
蓮は呟く。
疲れ果てていたとはいえ、寝ていたキョーコをごく自然に抱きすくめた自分。
そして、すっきりと朝には疲れがとれていて、いつも以上にエネルギーが満ちていると感じられた、その充足感。

「どう作用するか、判断しかねているのでね。」

蓮は黙った。
報告すべきか、否か。

・・・否

社長が手許に置いているなら、おいおい分かることがある、その時でいい。
あの子の「彼氏」は、気になるところだが。
花モチーフのペンダント、、。

「キョーコちゃん、奏江ちゃんとそんなに親しかったのね?」
にこにこと笑う女性、、ミス.ウッズが蓮を覗き込む。
「驚きましたよ、奏江の口から親友だなんて言葉を聞くとは思ってなかったので。」
そこは正直に蓮は答えた。
美人でとっつきにくい、まして人に媚びるのが大嫌いな妹は常に単独行動だ。家族の干渉も嫌う風があって、蓮の事に構わない一方構われることも嫌がる。一緒に住んでいるのも、家賃の問題と、兄と同居といえば家に来たがる輩が極端に減るからだろう、と、蓮は思っている。
フフフ
考える風な蓮に、ウッズが笑う。
「そこが、キョーコちゃんの能力よね〜」
その言葉に社長が頷いた。
「うちのマリアが、1日で懐いたからな。相当なもんだ。」

 ***

「荷物とりにいくの、手伝おうか?」
蓮の台詞に、奏江は目を見開いた。
朝の食卓での一コマ。
キョーコは奏江の驚愕に気づく様子もなく、「大した荷物はないので、大丈夫です。」とにこやかに応え、素敵なお兄さんで良いなぁと言った。
・・・素敵って。
奏江はこの兄の外見のお陰で苦労してきたのだ。「お兄さんとお付き合いしたい。」という女性達の下心に常に晒されて、自分に興味を持つ人など、居ないのではないかとまで思った時期がある。
彼氏がいようが、夫がいようが、イイ男と思えば落そうというのが、女の本性。
そう思うからこそ、、
キョーコとの友情はこれまでか、と、思ったのだ。

抱きすくめられて文句もなく、真っ赤になっていたから、、

ただ、時間が経つにつれ、キョーコが兄に恋心のようなモノを持っていないのが、伝わる。
朝ごはんを要らないと言った蓮に説教を垂れ、送ると言う申し出をきっぱり断る。
赤くなったのは、、寝こけてしまっていた、その恥じらいだと奏江は朝食が終わる頃には確信して、友情の継続を内心喜んだ。

「部屋もあるし、、その、居てもらって俺は構わないよ。」
ただ、兄の発言がおかしい。
「まあ、あのチャラ男と切れるまでね。」
奏江もそう同調した。
「チャラ男って、、うん。きっぱり縁切ってやるんだから!」
がつっとポーズをとったキョーコに奏江は、いささかの危なっかしさを覚えながら、うちにくるなら、フォローできるか、、と安堵のため息をついた。

そうやって、この共同生活が始まった。

・・家政婦ってっっ!!
キョーコの元カレが彼女に投げつけた言葉は、ある意味正しかった。
完璧な家事。
奏江も雑な生活はしていないが、キョーコが居るようになってから、なにか家が整然としているのだ。そして、おいしいご飯にありつける幸せ。

ただ、問題は一つ。

「あんた、ちゃんと鍵しなさいよ。」
朝の絶叫が何度目かになったその日、奏江はため息混じりにそう言った。
ううっ
キョーコが項垂れる。
うっかり鍵を掛け忘れた夜、知らないあいだに蓮がキョーコのベッドに潜り込んでいるのだ。
絶叫で目覚めて、蓮は・・ごめんと捨てられた犬のような顔でキョーコを見る。

「どうしてなんですかっ!」

「わからない。」
しゅんと項垂れる大柄の男に、二人は二の句がつげないでいる。
「ただ、本当に、、よく眠れるんだよ。」

「・・・仕方、ないですね。その、お家賃だと思い、ます、ので・・。」
「キョーコ、あんたね!」
「わかった、じゃ、家賃はいらないから。」
「兄さん?!」

そうやって、奇妙な関係がスタートしたのだ。



*****
なんだか、さらさら書いちゃったぞ。
これは、ありなのか?!


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