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魔法のランプ〜三つの願い〜(中)

え、前後編でないの?!
ってことはと、タイトルで察したお嬢様方、そうですよぅ。

今回は中の巻〜


 
「ふっふっふー、京都で撮影なんて、俺は嬉しい。」
なにかにこやかな笑顔の社に、蓮は首を傾げました。
新幹線の中、忙しそうに手帳をめくっているかと思われたのに、見ていたのはガイドブックです。
「もう何度もきてるじゃないですか。」
「そうなんだけどさ、行ってみたいところができたんだよ。」
「はぁ。」
気のなさそうな返事を返して、蓮は窓の外に視線を戻します。

今回の宿泊は松乃園。
キョーコが育った、あの旅館です。
「不破尚の実家なんだろ?」
スタッフが騒いでいたのが、思い出されます。
、、あいつがいるわけではないし、、
蓮は、あの河原に足を伸ばしてみようか、と思っていました。


「ココだよ!」

移動日ということで、時間に余裕を持たせたという社が、旅館に行く前に寄ろうと誘ったのは甘味処。
「キョーコちゃんがさ、ここのは絶品ていってたぞぉ。」
蓮はその言葉に固まります。
いつのまに、そんな話を二人はしていたのでしょうか。
そんなことを思った蓮の視線の先に、こじんまりとした骨董店がありました。
なんとなく誘われて、蓮は足を踏み入れます。

整然というか、小さな店内にところ狭しと並べられた数々の品物の中に、古めかしいランプがありました。
そう、ランプというけれど、オイルランプという先端に火を灯すものです。

何となく、キョーコが好きそうだなと、蓮は思ったのでした。
魔法のアイテム!
目を輝かせる様子が浮かびます。

「間違いないよ、喜ぶね!」

ランプを手にした蓮の耳に飛び込んできた声。
蓮は社の声だと思ったのでした。
ただ、いつもの調子とは違う気もしましたが、それを蓮は買ったのです。


「お団子一個ぐらいは食べたほうがさ、話題になると思うけどな。」
社に突かれて、蓮がはっとした時には、甘味処でぼんやりと立っていたのです。



「これは日持ちするっていうから、お土産なぁー」
社がニマニマと笑顔で買い物をしています。
「お土産なら、、」
そう言いかけて、蓮は手をみます。
京都のみやげに、骨董のランプというのも、どうだったのか。
そう思い返したのに、手元には何もありません。

「どうした?」
「さっき買ったものをどこかに忘れたみたいで。」
「?」
社が怪訝な顔で蓮を見ます。
「まだ、買い物なんかしてないだろう?」
蓮は言葉を失いました。

・・・確かに。
骨董屋などに入るのは、社なら止めていたでしょう。
そして、そもそもいくら払ったのか、蓮には覚えがありませんでした。

「そうですね、ぼんやりしすぎました。」

「疲れがたまってるのかもな、宿でゆっくりした方がいいな。」
社が、すまんと言って、それでもお土産用に何かを買ってくれたようでした。


松乃園に着けば着いたで、出迎えの女将の様子に、キョーコを思わずにはいられない蓮です。
きびきびとした所作は、彼女がキョーコに教えてきた姿なのだと実感します。
そう、何処を見ても、何を見ても、、彼女が育った場所と思えば感慨深いもの。
ランプの事など、すっかり忘れてしまったのでした。

「少し散歩に行ってきます。」
スタッフが到着しだして、賑やかになる前に、と蓮は旅館を出てゆきました。
うろ覚えながらも、さほど景観が変わっていない事にほっとしながら、夜道を歩きます。

月が細いからか、星がよく見えました。
さわさわさわ
川のせせらぎが聞こえます。
木々の間の向こうに川面がきらきらと光って見えました。

ああ、岩もあるんだ。

そう思った蓮の目に、そこに腰掛ける少女の姿が飛び込みます。

「最上さん?」

いるはずのない姿に、願望が現われたかと、自分の頭を少し疑いました。

「こ、こんばんは。」
慌てて岩をおり、お辞儀をする姿は、紛れも無く、愛しい人のそれ。

「どうして此処に?」

同時に投げかけた質問に、顔を見合わせて笑いました。

「コーンを、待っているんです。」
キョーコが先に言いました。敦賀さんにお話しましたよね?ここが、その場所なんです。
嬉しそうににこにこと話すキョーコに、蓮は逡巡しました。

「夜なのに、妖精はでてこれるのかな。。」

はっ!
キョーコはそれは盲点でしたとばかりに、両手を口にあてます。

「そもそも、こんなところで・・」
不用心だと責めるような言葉を発しかけて、蓮はやめました。
「というか、どうやって、ここへ?」

「あの、、、おかしいって、言わないで下さいね。」
キョーコがおずおずと語り始めました。


「ランプ!」
蓮はキョーコの元に届いたというランプに、驚きました。
それは、買ったつもりのランプだったからです。
・・・間違いないよ、喜ぶね。
あれは、ランプの声だったのか。

「それで、ここまで連れてきてくれたんですが、、。」
キョーコが項垂れてしまいました。
「そ、それは凄い事だよね。」
おろおろと蓮はフォローします。

「コーンに会うのが、3つ目のお願いだったんですけど。。」

ぎくん!
そう、きっとランプの煙は、コーンと蓮が同じだとわかっていたのでしょう。

「さすがの魔法使いも、夜ってことをうっかりしてたんじゃないのかな。。」
ぺらぺらと口が動きます。
「そ、そうですよね!朝になったら、会えるんですよね!」
「・・・それは、ちょっとわからないけれど、君の明日の予定は大丈夫なのかな?」
「大丈夫なんです!けど、問題は今晩なんですよね・・。」

そう、京都の夜は早いのです。
宿も当日の駆け込みでは、泊めて頂けないというか、そも高校生では指導されるのがオチというものでしょう。

「俺の泊まる宿なら、社さんもいるし、」
「そ、そんなご迷惑をおかけできないです!」
「いや、ほっとく方が、どうかしているだろう?この場合。」
「はい、、すみません。」



*****
な、長くなってしまったぞ。
謎の魔法のランプ!!
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