ASH-6

ASH・・・灰・灰色


*5話の後半を、10/3の9時に改編してます。ごめんなさい〜


「困りましたね。じゃぁ、俺はクビ、ですか。」
蓮は言い募る。

「そ、そんなこと言ってないわ。」
蓮の掌の中でキョーコの手から力が抜ける。

「俺は ぜんぶ破廉恥、なんでしょう?」

「だからって、、厭だって、言ってないでしょう。」
ちろり、
困ったように蓮を見つめるその表情に、蓮の心臓が跳ねる。
・・・厭ではないって、、。それは。

キョーコの右手を引き寄せて、蓮はその甲に口づけた。
「良かった。」
微笑みを浮かべてキョーコをみれば、あわあわと腰をあげようとする姿。
蓮の視線に、きゅっと唇を噛んで、キョーコは役を取り戻す。

蓮はもう一度、甲に唇を落とした。
まるで、やり直したと言わんばかりに。
「あなたから、離れない。」

「つっ!!」

「ああ、手だけじゃ、わかってもらえませんか?」

「つ、敦賀さっ、きゃぁっ。」

テーブルの向こうから此方に屈むこむようなキョーコを抱き寄せるのは、蓮には造作もないことで。
抱きすくめた勢いでもつれた体を包み込む。

「足りないんだ。」

「た、足りないって。」

「俺に心を、くれないか?」

「そ、そ、、、、そんなのっ、とっくに。」
ムグっ。
キョーコが言葉を呑み込んでしまって、固く唇を閉じた。
まじかに触れている頰が熱を帯びているのに。

・・・とっくに?

「キョーコ」

囁くようにその名を口にする。
あっという間に潤む瞳。

蓮は顔をさらに寄せる。

「や、イヤ!」
キョーコが顔をを背ける。

「俺の気持ちは、受け取れない?」
蓮の声は、闇に堕ちるようで。

「だ、誰かの代わりは、、できませんっ!」
キョーコの瞳から零れ落ちた、涙。

「代わりの訳がない。」
唸るような声が、でた。
びくんと蓮の身体の中で震える身体。

「きみの代わりなんて誰もいない。」

「きみじゃなきゃ、こんな、、。」

キョーコの流した涙を拭うように触れて、背けた顔を向き直らせる。

「無茶をする事も、なかったのに。」

そうっとその頬を包む。

「敦賀さん?」

それは、役を続行しているのかを尋ねている、声。
そう、役ならば、これはあってはならない、逸脱。

役に乗じて、零す本心。

「恋なんてしないと誓ったって、堕ちるもの、でしょう?」

蓮の言葉に、キョーコの顔つきがかわる。
・・・これは、役だと、切り替えた顔に。

「誓っても鍵をかけても、、堕ちる、のが、恋。」

まるで何かに確認するかのようなキョーコの台詞に、蓮は戸惑う。

「でも、惑わされて、一喜一憂するのは、、もうイヤなの。」
じっと蓮を見つめる目が潤んだ。

「惑わされたのは、俺の方。」
昏く声が響く。

「惑わしてなんか、いないのに。」
キョーコの言葉に、蓮はうっそりと微笑んだ。

「自覚が無いなんて、、困ったお嬢さんだ。」

「ーそうよ。」
キョーコが身体を起こそうとする。

「だから私は、、、。地獄に堕ちるの。」
スゥッと落ちた涙。
閉じた瞼の先で震える睫毛。

「地獄?」
抱きすくめた力が弛んで、キョーコが身体を起こした。

ぽとり

涙が蓮の手に落ちた。

「一緒に堕ちようか?」

ぎくり

キョーコの肩が揺れた。





*****
闇蓮さんと闇キョーコさんなら、、と。
闇発動因子、松。

妖精王子とメルヘン乙女なら、これはあり得ないですよねぇ。

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