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野茨の冠 9

シリーズものパラレルです。
前シリーズは解説と目次を参照下さい


****
「大丈夫なの?」
振り向きもせずに歩く蓮に、ナツが声をかけた。
ついてこられたら、別荘の場所もわかってしまう。
「どうせ、知ってるんだ。」
「あ、そうなの。」

ランニングの習慣もここに別荘があることも、彼女は知っている。
そういう「執着」を「恋」というのだろうか。
ナツは蓮を見上げた。

「ナツは、俺の何が欲しい?」

じっと見つめる眼に、ナツは微笑んだ。

「綺麗だって言う時の顔。」

蓮は目を見開く。

「蓮は?・・全部っていったら、承知しないわよ。」

「困ったな。綺麗な心も身体も。」
微笑んだ顔がとても柔らかくて、ナツはプイと顔をそむけた。

「そういうのが嫌い。」
ナツはツンとして歩き始める。

「ナツ。」
手は繋いだまま、歩く。
なにか嬉しそうに名前を呼ぶ蓮の顔を見れずに、歩く。
「ナツ。」
そういえば、こうやって名前を呼ぶのはセックスの間だけだったような気がする。
大学では北澤さんとよびかけ、近くにいるときは呼びかける必要がないから、「君は、、」とかそんな呼ばれ方だった。

「なぁに?」
首を傾けてナツは蓮を見上げる。
「綺麗なナツ。」
朝日を背負って、蓮の笑顔がきらきらしていた。

「ナツといると、俺は強くなれる。」

「・・バカみたい。」
プイとまたナツは顔をそむけたが、ほんのりと頬が染まる。

「ね、彼女の言ってたサークルの花火、一緒にいこうか?」
「え?」
ナツは驚いて蓮を見上げる。
「海岸で花火なんて、俺、したことないし。ナツが一緒なら楽しい。」
にっと笑った蓮の顔は少し悪い笑みで、ナツはつられて笑った。
「面白そう。」

ふふ
くす

「花火、きっと綺麗だと思うよ。」
「うん、綺麗だと思う。」

きっと、サークルの人達は、花火どころじゃないだろう。
火花かな?

華々しく海岸線を彩るのは、妬みや嫉みを焼いて散る火花。

それは綺麗な、綺麗な花火になるだろう。

ナツはにっこりと笑った。

見てみたい。
平然とナツを連れて花火に参加する蓮を。
その表情を、見たい。

「それ、いつなの?」
「明後日。」
すかさず答えた蓮に、ナツは鼻白んだ。
・・・スケジュール知ってたんだ。

くす
ナツは笑う。

前を見て歩き出した蓮に、ナツは少し小走りについていく。




*****
だんだん、らしくなってきたかなぁ。






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